老猫と子猫は相性が悪い? 先住猫がいる場合に保護猫を迎える際の注意点【獣医師に聞いた】

老猫だけを飼っている場合、子猫を迎えると相性が悪いのでしょうか。獣医師に新しく子猫を迎えるときの注意点を聞きました。

老猫と子猫は相性が悪い?

今、一緒に暮らしているのが老猫だけの場合、もう1匹、猫を迎えたくなることがあるかもしれません。そのとき、気になるのは老猫と子猫の相性です。老猫がゆったりペースで生活している空間に子猫がやってきたら……。
 

老猫にストレスを与えてしまわないかと心配になるものです。互いに仲良く暮らすために、工夫できることはあるのでしょうか。
 

今回は、老猫や老犬の体に負担をかけない治療がご専門の「老犬元氣クリニック」北野院長に、老猫がいる場合、子猫を迎える際の注意点を教えてもらいました。
 

猫同士の相性は年齢差というよりも、もともとの性格が影響する

「老犬元氣クリニック」

――先生のお宅では、継続的に猫を多頭飼いされています。現時点では、1~10歳の猫を14匹も飼っていらっしゃいます。以前は、もっと高齢の猫も一緒に暮らしていたと伺っております。実際のところ、子猫と老猫は相性が悪いのでしょうか?
 

北野獣医師:老猫と子猫の相性は、一般的に悪いと言われがちですが、我が家での様子を見ている限り、そこまで悪いと思ったことはありません。相性というのは、年齢というより猫のもともとの性格が影響するかもしれませんね。
 

――もともとの性格というのは、どのような性格を指すのでしょうか。
 

北野獣医師:老猫と子猫の両方の性格が人間に対して「自分だけを見て!」という、自己主張の激しい猫だったとすれば、互いがライバル関係になります。両方の猫が、飼い主を取り合うことになれば、衝突する場合があるかもしれません。
 

もし、両方の猫が「構って!」という性格だった場合は、同じ空間に一緒に置いておくよりも、それぞれの場所を作ってあげた方がよいですね。その際、老猫は今までと同じお気に入りの場所を定位置にしてあげましょう。
 

一方、子猫は別の部屋を定位置として設えてあげるとよいでしょう。お互いの接触する頻度が減れば、ストレスを和らげることができます。
 

しかし、そんな性格の猫同士が一緒になるというのは珍しいケースといえます。というのも、老猫になると、1日中まったりと過ごすことを好むようになるので、子猫に立ち向かう元気がなくなる傾向にあるからです。
 

――飼い主は、老猫の性格をよく把握しておいた方がよいということですね。猫同士の相性は、性格によるものが影響する場合が多く、年齢差はあまり関係しないと考えてよいですか?
 

北野獣医師:そうですね、年齢差よりも猫の性格のほうが相性には大きく影響します。
 

そうはいっても、最初に引き合わせる際は、どんな猫でも、新しい猫に対して警戒するでしょうね。「シャー」と威嚇したり、うなり声を上げたり、追い払うようなしぐさをしたりするかもしれません。
 

猫同士を引き合わせるときは、先住猫が子猫を受け入れるまで、子猫をケージで隔離しておくようにしましょう。
 


――私の家でも子猫を迎えたことがありますが、お互いの猫を引き合わせるときが一番緊張します。大概、先住猫が「シャー」と威嚇して、対する子猫の方は、おとなしくしていることが多いように思います。その際、大丈夫なのか、そうでないのか、初めての方は判断がつかないかもしれません。何か見極めのポイントはありますか?
 

北野獣医師:猫同士の様子をよく観察することが大事ですね。もしも、老猫が子猫を見て殺気立ち、唸り声を上げて、飛び掛かりそうな様子であれば「ムリ」と判断した方がよいでしょう。そうではなく、様子をうかがいつつ「シャー」というくらいなら大丈夫です。その判断は、老猫のことをよく知っている飼い主さんであれば、冷静に判断できると思います。
 

注意点としては、飼い主さん自身があまりにも神経質になり「ダメかも…」という気持ちでいること。心配というネガティブエネルギーが猫に伝わり、そのような結果を作り出します。
 

そうならないためにも、飼い主は気持ちに余裕を持って、猫を観察しましょう。


>次ページ:老猫には、2匹の子猫を迎えるのがベター

 

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