犬を飼うとどのくらいのお金がかかる? 老犬になる前に備えておきたいこと

ペットショップなどでは、何万~何十万円もする犬が売られているのを目にしますが、お金がかかるのは、お迎えするときだけではありません。犬を飼ったらどれくらいお金がかかるのか、高齢になるとかかる費用と合わせて解説します。

元気なシニア犬も増えてきたよ!

わが家には、7歳と12歳になるポメラニアンがいます。一般的に7歳を過ぎるとシニア犬の仲間入りと言われますが、お散歩や通院などで出会った犬の飼い主さんと話していると、愛犬が15歳前後や20歳近い、という人も増えてきました。今回は、犬を飼うときにかかる費用と老犬になる前に備えておきたいことについて、解説します。
 

犬を飼うとどれくらいの費用がかかる?

2021年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)によると、犬の平均寿命は14.65歳(犬の大きさによって13~15歳前後)。医療の発達や食事、生活環境の改善で、平均寿命が延びる傾向にあります。日本動物愛護協会では、「長寿動物表彰」を行っていて、大型犬は13歳~、小型犬は18歳~申し込みができるそうですが、20歳以上生きられる愛犬もますます増えそうですね。
 

家族の一員である愛犬と、少しでも長く一緒に過ごしたいと思う一方、費用面も気になります。犬を1頭飼育している人の、犬に関する支出総額は、平均1万4814円です(2021年全国犬猫飼育実態調査より)。仮に、月約1万5千円を約15年かけたとすると、生涯で約270万円かかることになります。
 

犬の年齢や大きさによって、金額や内訳は異なりますが、支出総額は超小型犬が最も多く、主食用ドッグフードの金額は、中・大型犬が多い傾向があります。超小型犬は、食べる量は少なめですが、服や美容院(トリミング)などにもお金をかける人が多いと思われます。上記の平均額より多くかけているという人は、この1年間の自身の支出を振り返って、将来愛犬にかかる金額をシミュレーションしてみましょう。
 

シニア期にかかるようになったコト、モノ

犬が年齢を重ねると、医療費など、若い頃とは違う費用がかかってきます。シニア犬にかかる費用について、わが家の経験も踏まえてご紹介します。
 

●医療費、療法食代
12歳の犬は、7歳頃の定期健診で、尿の数値や腎結石などの異常が見つかりました。改善するために療法食をいくつか試し、今も定期的に通院治療を続けています。2022年は、急な体調不良による入院・通院があったほか、療法食も大幅に値上がりして、ダブルパンチです。
 

●サプリメント
免疫力アップのために定期購入を始めました。
 

●ペットバギー(ペットカート)、キャリー用のリュック
 2匹を乗せられるペットバギーは、通院や買い物、旅行などで外出する際に、大変便利です。わが家は数年前に購入しましたが、災害時の避難用にも使えるので、子犬のときからあっても良いですね。
 

●ペットカメラ
留守番をしている間の様子や室温・湿度が見えるように設置しました。
 

加齢に伴って必要となりそうなモノ

お散歩やペットイベントで出会う人から教えてもらったのですが、さらに高齢になると介護用ハーネスや犬用車いす、肉球保護用の靴などがあると便利だそうです。犬も介護用具などを使うことで、体を動かしたり外の景色を楽しむことができ、健康維持やQOL(生活の質)向上に役立つと思います。
 

老犬になる前に備えておきたいこと

●定期健診
人間も同じですが、病気の予防や早期発見ができると、治療にかかる負担や医療費を減らすことができます。わが家も毎年健診を受けていますが、見た目には分からない疾患や栄養バランスを知ることができて、とても助かっています。
 

●歯磨き
人間同様、口腔ケアは、健康維持の基本ですが、犬はもともと口の周りを触られるのが苦手です。わが家も、もっと若いうちからやっておけば良かったな、と思っています。
 

●住まいの環境を整える
・滑りにくい床にしたり、低めのソファや段差解消用ステップ、スロープを設置する
・愛犬に合った室温と湿度を維持する
小型犬は、ソファから飛び降りたときに骨折したり、滑りやすい床でケガをしやすいと言われますが、犬種によっても、なりやすい病気やケガがあるようです。愛犬の体質や犬種による傾向などを知って、できる対策を取ることをおすすめします。
 

●ペット保険加入やペット用積立をする
高齢になると病気になりやすく、医療費がかかります。ペット保険やペット用積立などで、お金の備えをしておきましょう。
 

まとめ

犬を飼っている人は、自分のことよりも犬にお金をかける傾向がある、と聞いたことがあります。けれども、自分が健康で家計面も備えていないと、愛犬の幸せを支え続けることができません。「人間よりも短い生涯、できる限りのことをしてあげたい」と思いますが、ライフプランを立てて予算管理も忘れないようにしましょう。皆さんと愛犬が、健康で幸せに過ごせますように。


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