新米の季節が到来し、まさに今が「旬」と言えるお米。毎日のように食べる人も多いでしょうし、どうせならできる限りおいしくいただきたいものです。
しかし同時に、お米を炊くのに必要不可欠な存在「炊飯器」の使用方法に悩みを抱えている人も少なくないようです。そこで今回は、All About編集部に寄せられた「炊飯器の使用方法に関する悩み」の中でも、特に多かった「保温」に関する悩みについて家電の専門家である筆者がお答えしましょう。
悩み1. 保温はいつまで大丈夫なのか?
最初にお答えするのは、こちらのお悩み。
便利な保温機能ですが、味が大幅に落ちてしまったり、臭うようになってしまっては残念ですよね。一般的には保温開始から12時間を経過すると、ごはんの乾燥による黄ばみや臭いが発生することがあります。しかし、最新のモデルの中には、「最長40時間の保温ができる」としているものも。炊飯器によっておいしく保温できる時間は違うので、「黄ばみや臭いなどが発生する前に終了する」ようにしましょう。
悩み2. いつまでもおいしく食べられる保温法はあるのか?
続いては、保温機能を愛用する人の多くが抱える味についてのお悩みです。
前述のような性能に優れた最新製品は、「4時間までおいしく保温できる」としています。そういった製品では24時間ほどは臭いや黄ばみが発生しません。また、スチームなどで乾燥によって奪われた水分を補う炊飯器もあります。ですので、おいしさをキープする機能を備えたモデルを選ぶと良いのではないでしょうか。
悩み3. 長時間保温する場合、性能が落ちたり炊飯器の寿命が短くなったりするのか?
続いては長時間保温に関するお悩みです。
便利なはずの保温機能が、実は炊飯器の寿命を縮めていた……もし事実であれば悲しいですが、心配はいりません。保温によって寿命が短くなったり、性能が落ちることは基本的にありません。稼働時間が長くなることによって経年劣化を加速させる可能性は考えられますが、ほとんど差がないレベルだと思われます。
悩み4.「炊飯器で長時間保温」と「冷凍しておいてレンジで温める」ではどちらが安い?
最後にお答えするのは、節約の観点からの疑問です。
冷凍したごはんを600Wで2分間温めた場合、電気代は約0.6円です。0.5合ずつに分けて3合冷凍した場合、合計3.6円かかります。一方、炊飯器の保温時の電力消費量は1時間当たり16W前後で、電気代は約0.5円です。
つまり、7時間以内なら保温の方が安く、それ以上の時間であれば冷凍した方が安くなります。
いかがでしたでしょうか。便利な保温機能を上手に使いながら、お米をおいしく楽しんでいきましょう。
コヤマタカヒロ プロフィール
Windowsパソコンを中心に、Mac、周辺機器、ネットワーク関連機器などを、日々、取材、検証、執筆する、デジタル系ライター。各シーズンに発売されている大手メーカーの主要モデルのほとんどを実際に触って検証している。
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