蓄光テープを駆使した異世界風アート作品がSNS上で大きな注目を集めている。
「蓄光テープで書いた魔導書じゃい」とこの作品を紹介したのはスチームパンク風賞金稼ぎ集団「ラスティパペット」のメンバーみけるくれそんさん(@mikel_cresson)。
暗闇の中で開くと緑の光を放つ異世界の文字たち……。この異世界感やRPG感あふれる作品にSNSのユーザーからは、「数百年後に発掘されて解読不能な謎の書として世界7大ミステリーに加えられていそう。」「すごい! これがあれば、ムスカの『見せてあげよう、ラピュタのいかづちを!』(指で文字をなぞるとブーと音が出て石板上の文字が光るシーン)も再現できますね! ※不器用なのでやれないけど」「蓄光テープって何種類かカラーを出してるメーカーもあるからいろんな色で遊べそうですね……!」など数々の驚きの声が寄せられ、「いいね」は18万5000件を超えるなど大反響を呼んでいる(8月2日時点)。
みけるくれそんさんに詳しいお話を伺ってみた。
「ガッシュの魔本じゃん」との声も! 試行錯誤の末に完成した蓄光テープアート
――普段のご活動内容について概要をお聞かせください。
みけるくれそんさん:スチームパンク風賞金稼ぎ集団「ラスティパペット」にてエンジニアをしております。要は変な格好でイベントに参加する4人組です。
――蓄光テープで魔導書を作ろうと思われたきっかけをお聞かせください。
みけるくれそんさん:ファンタジー系の物販イベントに参加するにあたり、薄暗い会場で活躍できる小道具を持って行こうと考えました。友人と「蓄光テープ」を使うところまでは思い当たり、当初は魔法陣を作ろうとしました。ただテープの性質上曲線が実現できず、最終的に切り刻んで文字にしちゃえ! と、今回の魔導書制作に至りました。
――制作にあたりこだわられたこと、ご苦労されたことなどをお聞かせください。
みけるくれそんさん:もともと本の外側自体は2018年の「カワサキ ハロウィン」というイベントのために作っていたので、今回は中身のみの製作でした。
文字については、単純な切り刻み方になるとどうしても映画『マトリックス』的なサイバーな印象になりそうだったので「ピンキングはさみ」という、断面が波打つはさみを購入して乱切りにすることで有機的な筆跡を目指しました。
その後、紙を染めて、テープを乱切りにして「まあ、後は前日に貼れば余裕でしょ」と考えていたのですが、貼る工程に9時間もかかってしまい、見積もりの甘さを痛感しました。
――今回の反響に対するご感想をお聞かせください。
みけるくれそんさん:「ガッシュの魔本じゃん!」という反応を多くいただきました。自分は未履修でしたが、あれも文字が光るんですね。二次創作のコスプレイヤーさんがいましたら参考にしていただければ幸いです。
戦略的なことを申し上げれば、目を引くサムネイルでクリックした後に「作り方は簡単!」というリプライが目に止まるので、有用なツイートに見えてリツイートされやすかったのかもしれません。
「欲しい!」「言い値で買おう」という方もいらっしゃいましたが、ぜひぜひ自分で作りましょう! リプライに詳細と予算を載せております。 私もデザインフェスタという物販イベントでオリジナルの武器や小道具を売ったことがありましたが、RPGの道具屋ごっこをやりたかっただけなので買われたくなく、ひとつ2~3万円という暴利で売っていました。
私にぼったくられるようなことをせず、コピー紙に800円のテープを切り刻んで貼るだけ! 原価厨もにっこりなはずです。「なければ作ればいいじゃない」私の好きな言葉です。
大変なセンスと手間は必要なものの、比較的安価に作れる蓄光テープアート。興味がある人はぜひチェックしていただきたい。
なお、今回の話題を提供してくれたみけるくれそんさんはこのところ、ラスティパペットとしてYouTubeチャンネル上でイベントの思い出ラジオやボードゲーム実況のほか、イベント「文豪缶詰プラン」で編集者役、刑事役など俳優として多彩な活動を展開している。
こちらも興味がある人はぜひYouTubeチャンネルやSNSをチェックしていただきたい。
取材協力:みけるくれそんさん
Twitterアカウント:https://twitter.com/mikel_cresson
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC4isfq3EutTU1uo12QFJkiQ
文豪缶詰プランTwitterアカウント:https://twitter.com/yasosuke80
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