正規雇用者の男女賃金格差は約200万円と判明。企業規模別では?【2022年版調査】

「マイナビ ライフキャリア実態調査2022年版(働き方・キャリア編)」によると、正規雇用就業者のうち、男女の賃金格差は約200万円(大企業は220万円)であったことや、副業・兼業経験者が2021年より大幅に増加したことなどが明らかとなりました。


マイナビは7月6日、全国15歳以上の男女1万4000人を対象に実施した、「マイナビ ライフキャリア実態調査2022年版(働き方・キャリア編)」を発表しました。

調査によると、正規雇用就業者のうち、男女の賃金格差は約200万円(大企業は220万円)であったことや、副業・兼業経験者が2021年より大幅に増加したことなどが明らかとなりました。
 

男女の賃金格差、正規雇用は約200万円。大企業では約220万円に。

「男女の賃金格差」についての調査結果を見ると、雇用状況別・正規雇用では男性収入が平均560.7万円だったのに対し、女性は平均364.0万円で196.7万円の差があります。
 
男女の賃金格差(雇用状況別)
男女の賃金格差(雇用状況別)

非正規雇用を見ると、男性は平均226.7万円だったのに対し、女性は平均152.9万円でその差は73.8万円でした。正規雇用で約200万円、非正規雇用では約70万円と、大きな差があったことが分かっています。

企業規模別で見ると、「従業員数100人まで」で男女差は156.3万円、「101〜300人」で137.6万円、「301人以上」になると220.7万円となっています。2022年4月の「女性活躍推進法改正」により、男女の賃金差の公表が義務付けられることとなりましたが、雇用形態や企業規模に関わらず、男女の賃金格差は依然として大きいことが調査からも分かります。
 
企業規模別
企業規模別
 

副業や兼業の実施率は大幅増加

「副業・兼業の実施率」を見ると、「実施している」が昨年より7.2ポイント増加の25.3%という結果に。4人に1人は副業または兼業していることになります。
 
副業・兼業の実施率(2021年と22年の比較)
副業・兼業の実施率(2021年と22年の比較)

「副業・兼業で実施した職種」を見ると、「サービス職」と「運搬・清掃・倉庫・内作業等従事者」を除くすべての職種で実施率を伸ばしており、特に「事務従事者」「記者・編集・美術家・デザイナー」「IT関連技術者」は昨年より3ポイント以上伸びています。
 
副業・兼業で実施した職種(2021年と22年の比較)
副業・兼業で実施した職種(2021年と22年の比較)

「副業・兼業を行った理由」の全体TOP3は、1位「生計維持のため」(41.2%)、2位「生計維持以外の、貯蓄や自由に使えるお金を確保するため」(37.4%)、3位「時間にゆとりがあるため」(22.2%)でした。
 
副業・兼業を行った理由
副業・兼業を行った理由

職種別で見ると、「IT関連技術者」や「記者・編集・美術家・デザイナー」は、「新たな知識や経験を得るため」や「自分自身の知識や能力を試してみたい」など、スキルアップや新しいチャレンジといった意欲的な理由が多く見られました。


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