7月15日はファミコンの日!
1983年の7月15日、ファミコンの愛称で知られる家庭用ビデオゲーム機の金字塔「ファミリーコンピュータ」が任天堂から発売されました。
そこで今回は、発売前のコードネームやネーミングの由来、スーパーファミコンとの違いなど、知ってるようで知らないファミコン用語をご紹介します。
「ファミコン」の前は「ガメコム」だった
任天堂でファミコンの開発が始まったのは、1981年10月ごろ。前年発売の携帯用ゲーム機「ゲーム&ウオッチ」の利益を投入し、当時アーケードゲームで人気だった『ドンキーコング』が遊べる性能の家庭用ゲーム機を目標にスタート。当時の開発コードネームは「ガメコム(GAMECOM)」でした。
アーケードと遜色ない体験を目指しつつ、コスト面で有利なリコー製のカスタムCPUを採用するなど工夫を凝らし、1万4800円という当時としては低価格化を実現。
発売から2年後の1985年に『スーパーマリオブラザーズ』が大ヒットして、一大ファミコンブームとなりました。
「ファミリーコンピュータ」という名称は、開発責任者だった上村雅之さんが考案。奥様に相談したところ「だったらファミコンの方がいい、どうせ日本人は略すに決まってる」と提案されて、それを採用。上司に提出したそうです。
しかし「ファミコンでは伝わらない」と却下され、結局「ファミリーコンピュータ」になりました。結果、奥様の言う通りになっているので、先見の明がすごいですね。
価格も発売日も同じ! セガの「SG-1000」との戦い
1983年の7月15日はファミコンの発売日として知られていますが、実は同日、ライバル企業であるセガからも、同社初の家庭用ゲーム機「SG-1000」が発売されました。
そもそも「SG-1000」は、ファミコンの開発情報を入手したセガが任天堂に対抗するため、自社で開発中だった家庭用ゲームパソコン「SC-3000」をゲーム機として特化させたもの。発売日も価格(1万5000円)も同じという、まさにファミコンキラーとして販売されました。
しかし、家庭用パソコンの機能を絞って作られた「SG-1000」に対し、ファミコンはアーケードの体験を目指して研究・開発したもの。
マシンのスペックによる表現力の差、また自社で開発を行っていた任天堂のソフト企画力・開発力にかなわず、販売競争はファミコンに軍配が上がりました。
世界初の衛星データ放送はスーファミだった!
ファミコン誕生から7年後の1990年、後継機の「スーパーファミコン」(2万5000円)が発売。
当時はその他のゲームを販売する店も「ファミコンショップ」と呼ばれるほど一般に認知されていたこともあってか、今度は正式名称として「ファミコン」が採用に。一般的には、それをさらに略した「スーファミ」という略称で呼ばれました。
CPUが8bitから16bitになり、表示色数も52色から3万2768色に。コントローラーも2ボタンから6ボタンになるなど、スペックの向上・変化によって、さまざまな面でゲーム体験が進化しました。
その極め付けは、世界初の衛星データ放送でしょう。1995年、専用アダプタ「サテラビュー」を接続したスーファミを受信端末とした「スーパーファミコン放送」がスタート。
特定の時間帯に受信してプレイできるゲームを配信するほか、「タモリのピクロスゲーム講座」や「内田有紀のジグソーパズルパーティ」など、そのゲームの内容とリンクする番組も放送していました。
インターネットもまだ普及していない時代、他社に先駆けた次世代的な試みでした。さすが任天堂ですね……!
ファミコンは2022年で誕生39周年。当時のゲームソフトの一部は、今でもバーチャルコンソールなどでプレイできます。この機会に、ぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。
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