6月下旬〜7月上旬は夏季賞与支給のタイミングですが、長引くコロナ禍や相次ぐ値上げラッシュなどから、いくら貰えるのだろうと気になっている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、厚生労働省が公開している「平成14年9月分結果速報及び平成14年夏季賞与の結果(確報)」や、日本経済団体連合会の「2002年夏季・冬季『賞与・一時金調査結果』について」のデータを参考に、2002年当時の夏ボーナス支給額を振り返ります。今から20年前には、どのくらい支給されていたのでしょうか。
2002年は日韓W杯開催やムービー写メール発売などがあった年
2002年といえば、21世紀になったばかりで、お祝いムードの余韻がまだ残っていたころです。日韓共催サッカーW杯が開催され、日本代表が初のベスト16入を果たしました。同大会で来日したイングランド代表デビット・ベッカム選手のヘアスタイル「ソフトモヒカン」が流行るなど、サッカー人気も最高潮に。多摩川にアゴヒゲアザラシのタマちゃんが出現し、連日ワイドショーで取り上げられるなど、お茶の間を賑わせたのもこの年です。
ヒット商品で印象的だったのは、J-フォンの「ムービー写メール」。2000年のカメラ付き携帯に続き、携帯電話メールに動画を添付できるようになってきたのもこの時代でした。
映画『ハリー・ポッター』シリーズの第2作目『ハリーポッターと秘密の部屋』が公開されたのは、2002年11月です。ほかにも、ほとんどの小・中・高校で完全週5日制へと移行、全国初の歩きタバコ禁止条例など、少しづつ現在の社会に近づいていったのはこの頃からでしょう。
2002年の夏季賞与は全産業平均で約45万円前後
20年前の出来事を振り返ったところで、ここからは夏ボーナスについて見ていきます。厚生労働省が公開している「平成14年夏季賞与の産業別支給状況」によると、「事業所規模5人以上30人未満」の全産業平均は41万2853円で前年同期比は5.9ポイント減でした。
「事業所規模30人以上」の全産業平均は47万4148円で前年同期比は7.4ポイント減となっています。こちらは、賞与支給事業所の全常用労働者が対象のデータです。
経団連が同会員会社と東京経営者協会会員会社2148社を対象に実施した「2002年夏季・冬季『賞与・一時金調査結果』について」を見ると、支給額平均は69万1735円で、前年同期比5.0ポイント減となっています。こちらは、有効回答数336社の組合員の平均です。
業種別トップは「電気・ガス業」の86万、前年同期比は全体的にマイナス
引き続き、厚生労働省の「平成14年夏季賞与の産業別支給状況」から、業種別の平均支給額を見ていきましょう。
製造業・非製造業全9業種中トップは「電気・ガス業」の86万6791円(前年同期比1.9ポイント減)、次いで「金融・保険業」の67万7164円(同7.4ポイント減)、「製造業」の46万8366円(同3.2ポイント減)でした。
前年同期比で比較すると、「鉱業」が10.5ポイント減、「不動産業」が10.0ポイント減、「金融・保険業」が7.4ポイント減だったほか、同データにおけるすべての業種でマイナスとなっています。
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【関連リンク】
・平成14年9月分結果速報及び平成14年夏季賞与の結果(厚生労働省)
・2002年夏季・冬季「賞与・一時金調査結果」について(日本経済団体連合会)