デートや婚活、結婚式……恋愛や結婚にはお金がかかる。特に現代社会においては、働き方や生き方の多様化が進み、恋愛とお金に対する価値観も変容している。本連載では、これからの「恋愛とお金」について、アラサーの恋愛ライター・毒島サチコが取材をもとに考察。第3回は「アラサー男女のデート代の割り勘事情」について紹介する(第2回はこちら)。
付き合う前のデートの「お会計問題」。現代のアラサーはどう考える?
付き合う前のデートで、よく話題に挙がるのが「デート代は割り勘にすべきか」というテーマだ。お会計の際、どうするのが正解なのか、悩んだことがある男女も多いのではないだろうか。今回は、アラサー男女に、付き合う前のデートのお会計事情について聞いた。またその中で飛び出した仰天の割り勘エピソードも!
「おごられる気満々って勘違いされても嫌」
まずは、29~31歳の女性に意見を聞いた。付き合う前のデート代は割り勘がいいのか、それとも、相手におごってほしいと考えているのか。それぞれの価値観があるようだ。■おごってもらう派!
Aさん「職場恋愛で今の旦那と結婚しました。付き合う前も今も彼が全額払ってくれています」(30歳/公務員)
Bさん「旦那は1つ年上なんですが、付き合う前から大半払ってもらってます」(30歳/主婦)
Cさん「初回デートは払ってもらいたいし、払ってもらうかな。一応財布を出すけど、誘ってきたのはそっちなんだから、『全額出して~』って心の中で思ってます(笑)」(29歳/広告)
■少し多めに男性に出してもらう派!
Dさん「今の彼は、付き合う前も後も、彼が7割、私が3割。お会計が1万円だったら、彼が7000円出してくれる感じです。いつも多く食べたり飲んだり(私は飲まないので)するのは彼氏だし、これがお互いちょうどいい」(29歳/広告代理店)
Eさん「映画代は私、ご飯代は男性とか、場面場面で分けてたかも。多い方を男性が出してくれていた感じです。今の旦那と付き合った当時、私は新卒社会人で、彼は30代中盤。単純に彼のほうがお金を持っていたし」(30歳/主婦)
■相手による!
Fさん「相手によるかも……。今の旦那との初回デートはちょうど半分で、その前の元カレは全部だしてくれたけど、そもそもそんなに会えなかったから、何回も出してもらってはないかな。元元カレはきっちり割り勘でした!」(31歳/整形外科医)
Gさん「割り勘ですね。年齢も同じだし、お互い働いているし、フラットな関係でいたいので」(30歳/出版)
■おごられるのは気を遣う……という意見も!
Eさん「いつも彼が全額出すよって感じだったけど、私が気を遣ってしまうので『じゃあコーヒー代はおごってくれる?』みたいに彼が提案してくれます」
Fさん「私は店員さんの前でお金のやりとりするのが苦手で、ここは男の人を立てて全おごりされてる風にしつつ後で払った方がいいのか?でもおごられる気満々って勘違いされても嫌だし、でもここで半分きっちり出したら、むしろ嫌な女なのか!? って30万回頭の中ぐるぐるする(笑)」
「『おごられて当たり前』感出されるとおごりたくない」
男性側の意見もそれぞれ。「おごるのは男のプライド」から「『じゃあ次出して?』って言えば2回目のデートに誘える」など、デートそのものへの価値観や思惑が垣間見えた。■全額おごる派
Hさん「出す気あるのかないのかはさておき、財布モジモジしてる女性って多いですよね。少しだけ様子を見ますが……基本はおごります。完全におごられるのを嫌がる人もいるので、『じゃあ小銭だけちょうだい』とか言うこともあります」(29歳/イベント関係)
Iさん「自分が誘ったんだから全額おごるのは当然!男のプライドもある」(31歳/弁護士)
■相手による
Jさん「その場の楽しさと出す金額が比例するタイプです。楽しく話せれば何でもいいですね。金欠なっても悔いなし。酔ったら忘れるし」(32歳/イベント関係)
Kさん「めちゃくちゃ相手と場面によるなあ。脈アリ、次回に繋げたいなら100%出すかな。終盤ぐらいで女性がトイレに立った間か、自分が行くタイミングでついでに会計も済ます。『おごられて当たり前』感出されるとおごりたくないけど、結局出すことが多いです。ちなみに……『出すよ!』って言われたら『じゃあ次出して?』って言えば2回目のデートに誘えます!(笑)」
■付き合ったらおごる!
Nさん「付き合う前は割り勘で、付き合ったらおごります。よく『付き合う前はおごって、付き合った後は割り勘』って人も聞くけど、逆じゃないかな。大事な人になったからこそ、おごるのでは?」(30歳/公務員)
【衝撃エピソード】おごると言われたのに、後日LINE Payで……
いろいろな意見が出たアラサーのデートのお会計事情。全体的に“相手に合わせる”という意見が多かったが、とある女性からこんなびっくりエピソードが飛び出した。Mさん「『出します!出します!』って言ったのに、3回目のデートまでなんだかんだ全部半ば強制的に(?)おごってもらったことがありました。でも、3回目のデートがあまりにも盛り上がらなくて『この人とはもう会えない』と思ったんです。それで4回目のデートをお断りしたら、その日の夜、3回分のデートの明細とともに、『半額の1万7000円をLINEで送ってください』と来ました。怖くなって払って即ブロックしました……。それ以降、デート代は絶対割り勘にします」(30歳/金融)
なんと、Mさんは「おごる」と言われたデート代を男性から後日に請求されたというのだ。デート後に、相手の本性が垣間見えることも多い。
キャッシュレス決済は“相手に気を遣わない”ツールにもなり得る
デートをした男性から、後日Mさんがデート代を請求されたのは、LINE Pay。LINE Payをはじめ、PayPayやau PAYなどの電子決済サービスを使えば、スマホ1つで、簡単に相手に送金することが可能だ。近年、20~30代を中心に、割り勘の主流となりつつある。Mさんのケースのように、想定外の割り勘請求をされるのは気分が良くないが、デートの終わりに、このようなツールを使えば、男女ともに気を遣わずにスムーズにお会計が進むかもしれない。
今回の調査では、デート代を割り勘にするかどうかは「相手による」「相手に合わせる」という意見が最も多かった。また、一般的に、男性のほうが女性より年収が高い傾向にあるため「男性が少し多く出す」という意見も多数寄せられた。
いずれにしろ、関係を発展させるためには、お互いに納得できる結論にたどり着くことが必要だ。その過程で、お互いのお金に対する価値観を知るきっかけになるかもしれない。
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