2022年の箱根駅伝を振り返る!
1月2日・3日に第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が行われ、青山学院大学が2年ぶり6回目の総合優勝を果たしました。序盤は激しい先頭争いも……
往路序盤では激しい先頭争いがありました。1区では、序盤で中央大学の吉居大和選手(2年)が一人飛び出し、区間新記録を打ち立てました。留学生ランナーも多く出走した花の2区では、駒澤大学の田澤廉選手(3年)が区間賞で首位奪還。後続を引き離しましたが、3区で青山学院大学の太田蒼生選手(1年)が区間2位の快走で首位に出ると、4区でたすきをつないだ飯田貴之選手(4年)が区間3位で先頭を守り、難所の5区は若林宏樹選手(1年)が区間2位でまとめ、2年ぶりの往路優勝を果たしました。往路2位には帝京大学、3位には駒澤大学が入りました。復路では危なげなく逃げ切り
復路は終始、青山学院大学の安定感が目立ちました。最初に芦ノ湖を出発した6区高橋勇輝選手は後続にやや差を詰められましたが、7区を走った故障から復帰したばかりの岸本大紀選手が区間賞、続く8区佐藤一世選手も区間2位。9区中村唯翔選手、10区中倉啓敦選手も連続区間新記録を出す盤石な走りで、青山学院大学が復路新記録、総合大会記録を更新し、2位順天堂大学に10分51秒の差を付ける圧勝でした。総合2位には往路5位から巻き返した順天堂大学。連覇を狙った駒澤大学が3位。6位中央大学は10年ぶりのシード権獲得となりました。一方で、11位東海大学、14位早稲田大学といった強豪校がシード権を逃す結果となりました。
青学が他校に圧勝した勝因は「選手層」
青山学院大学が優勝できた要因として、選手層が厚かったことが一番に言えるでしょう。エントリーした選手全員が1万メートル28分台というトップ選手の証である記録を持つという大学はほかにはありませんでした。箱根駅伝では流れを作るために、花の2区を含めた往路で、有力選手を出走させるのが定石の中、青山学院大学は往路に主力選手を置いただけでなく、復路でも前回大会・前々回大会で往路の主要区間で走った経験がある主力選手を出走させることができています。これは選手層が厚いからこそできることであり、結果的に青山学院大学が他校を寄せ付けない結果に結びつきました。順天堂大学は想定外の区間もありましたが、力を発揮できた選手が多く、区間賞を2つ獲得した復路は「復路の順大」と言われているとおりの力を発揮。駒澤大学は前哨戦に出ていない選手の起用で多少の誤算もありましたが、それでも総合3位に入ったのはプラス材料だったと言えるのではないでしょうか。
なお大会MVPにあたる「金栗四三杯」は1区で15年ぶりに区間記録を26秒更新した中央大学の吉居大和選手(2年)と9区で14年ぶりに区間記録を46秒更新した青山学院大学の中村唯翔選手(3年)の2人が受賞することになりました。
最終順位
1位:青山学院大学
2位:順天堂大学
3位:駒澤大学
4位:東洋大学
5位:東京国際大学
6位:中央大学
7位:創価大学
8位:國學院大学
9位:帝京大学
10位:法政大学
11位:東海大学
12位:神奈川大学
13位:早稲田大学
14位:明治大学
15位:国士舘大学
16位:中央学院大学
17位:日本体育大学
18位:山梨学院大学
19位:駿河台大学
20位:専修大学
OP:関東学生連合
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