マンゴーは口当たりが命
旬に合わせて品種を変えながら、夏は休まずマンゴーを食べているわけですが、その中でわかってきたことがあります。それは、「マンゴーは口当たりが命」ということ。特に繊維が少なく滑らかなアップルマンゴーは、口の中に入れた時に、どの面もツルッとしていることがよりおいしく食べる秘訣です。そのために、一番重要なのが切り方です。
花咲カットがおいしさを100%引き出せない理由
なぜなら、可食部と皮がくっついている部分をフォークなどで剥がす時に、断面が滑らかな状態ではなくなるから。ちょっとデコボコ、もしくはモサモサッとした感じになりますよね。また、これも大事なポイントなのですが、マンゴーは大きめにカットして頬張るくらいが一番ジューシーでおいしいんです。花咲カットの場合、見栄え良く仕上げるには一口よりも小さく切ることになります。これも大きなマイナスポイントです。
台湾人の場合は……
実の所、台湾ではこの花咲カットはあまり浸透していません。だからと言って「コレ」というやり方があるわけではなく、剥き方は人それぞれです。たくさんある剥き方の中でも、おいしく食べるための共通点は、皮をきちんと剥くこと。当たり前の様ですが、これがなかなか難しい。今でこそ私も、包丁で素早く皮を剥くことができるようになりましたが、慣れないうちは失敗の連続でした。うっかり可食部まで切ってしまい、おいしそうな皮が出来上がったり、柔らかいため手で潰してしまったりという苦い経験もあります。
そこで今回は、筆者が台湾人に教えてもらった数々の剥き方の中で、簡単でおすすめのものを紹介します。
台湾人直伝! マンゴーのおいしい剥き方「『三枚おろし』からのメロン型」
1. マンゴーの軸の部分から5~6mmくらい離れたところに包丁を入れる。途中種に当たったら少し包丁を浮かせるようにして種に沿って切り落とし、三枚におろす2. 一枚を、4等分になるように切る
3. メロンの要領で、過食部と皮の間に包丁を滑らせる。感覚としては、皮の2ミリくらい上に包丁を入れるとやりやすい
4. 三枚おろしの真ん中部分は種の形に沿うように包丁を入れる
5. 【4】も【3】と同じように包丁を滑らせる
種の周りに少し残ったものは、手で持って直接食べてもいいですよ。剥いた人の特権です。
いかがですか? 今までとは違う“滑らか天国”をお楽しみいただけるのではないでしょうか。
「ピーラー型」もおすすめ! マンゴーをおいしく食べるコツは?
また、この他にも、ピーラーを使って皮を剥く、という人もいます。この方法は、うまくいけば簡単でおすすめなのですが、なにぶんピーラーの性質によります。刃の状態や形状によって変わってくるので、まず一度試してみて、ダメだったらメロン型に切り替えるのでもいいかもしれません。
最後にひとつ。くれぐれもマンゴーの冷やしすぎには気をつけてください。少し冷やすと甘くなると言われていますが、冷やしすぎは逆に甘味を感じにくくなります。個人的には、マンゴーは常温で食べるのが一番おいしいと思っています。
色々言いましたが、マンゴーはそれ自体が群を抜いておいしい果物です。台湾人に言わせれば、「自分の好きなように食べればそれで十分おいしいよ」とのこと。
今が旬のマンゴー、皆さんもぜひ堪能してみてくださいね。
※2021年8月3日のレート 1元3.91円で計算
【おすすめ記事】
・現地“台湾”からお届け!これが本場の「台湾カステラ」レシピ
・台湾料理研究家が教える! 「台湾パイナップルを100%美味しく食べる方法」
・IT大国「台湾」の幼稚園抽選事情はこんなに効率的だった【現地親子留学中の筆者が解説】
・2021年台湾の旧正月・春節・祝祭日・中秋節や気候・気温