オバマ元大統領が選ぶ「2021年夏のおすすめ課題図書11冊」 カズオ・イシグロ作品も選出

オバマ元大統領が自身のSNSで「2021年夏のおすすめ課題図書11冊」をリストアップ。多くが未邦訳作品のなか、ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロ氏の新作も選出されています。

元アメリカ大統領バラク・オバマ氏が「2021年夏に読むべき11冊の課題図書」を公開しました。
 

2015年以来、毎年この試みを続けている同氏は、2021年も自身のSNSでおすすめの本をリストアップ。「素晴らしい本を読みながらゆっくり過ごす夏ほど素晴らしいものはない」とコメントしています。
 

今回はおすすめ11冊の中から、3冊をピックアップしてご紹介。なお、オバマ氏がおすすめする本はほぼ未邦訳(2021年7月現在)なのが残念ですが、選んだ作品のほとんどが小説、文芸作品なのも特徴的です。
 

『クララとお日さま』(カズオ・イシグロ)

『クララとお日さま』(画像はAmazonより)


ノーベル文学賞作家イシグロ氏の6年ぶりの新作。高度な人工知能を搭載した人型ロボットが語り部となっている近未来SF小説です。
 

人型ロボットは褐色肌でショートヘアのクララ。あるとき10代の少女ジョジーとその家族の家に購入されたところから物語は始まります。ジョジーの「人工親友」としての責務をまっとうすべくクララは献身的に尽くしますが……。
 

『When We Cease to Understand the World』(Benjamin Labatut)

『When We Cease to Understand the World』(画像はAmazonより)


2021年の国際ブッカー賞最終候補作の1つ。実在した数学者や科学者を題材にしたSFと歴史フィクション、伝記を足したような小説作品です。
 

フリッツ・ハーバー(物理科学者)やシュレディンガー(理論物理学者)、ハイゼンベルク(ノーベル物理学者)といった偉人や天才たちの頭のなかが想像力豊かに描かれた長編小説の3作目。
 

『Land of Big Numbers』(Te-Ping Chen)

『Land of Big Numbers』(画像はAmazonより)

中国系アメリカ人女性ジャーナリスト「テ・ピン・チェン」のデビュー短編小説集。アメリカで育ち中国に長期間滞在、そこからアメリカのメディア向けに情報を発信してきた同氏。今回の短編集には10以上の作品が収められ、現代中国へ愛と批判を込めて描いた作品集です。


【おすすめ記事】
眠っている不要な本、売ったら16万円になるかも!?
「夏ドラマ」期待度ランキング!『彼女はキレイだった』『緊急取調室』を抑え1位に選ばれたのは?
高校生がよく見る「テレビ番組」ランキング! 『ミュージックステーション』を抑え1位となったのは?
『古畑任三郎』で犯人役をやってほしい芸能人ランキング! 2位「小栗旬」を抑えた圧倒的1位は?

 
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    韓国の戒厳令、尹大統領はなぜ突然「乱心」したのか。野党だけではない、北朝鮮とアメリカからの影響

  • ヒナタカの雑食系映画論

    独断と偏見で「2024年のホラー映画ランキング」を作成してみた。年末に映画館で見るならぜひ第3位を

  • ここがヘンだよ、ニッポン企業

    「あれは全て私がやりました!」 わが社の“承認欲求モンスター”をどう扱うべきか?

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅