JR東日本の「駅別1日平均乗車人員ランキング」上位の駅
JR東日本は毎年、駅別の1日平均乗車人員ランキングを毎年公表している。それによると(最新データは2019年度)、1位は「新宿駅」で1日平均77万5386人、2位は「池袋駅」で55万8623人、3位は「東京駅」で46万2589人となっている。
4位以下は、「横浜駅」「品川駅」「渋谷駅」「新橋駅」「大宮駅」「秋葉原駅」「北千住駅」までがベスト10で、いずれも首都圏の駅だ。
ランキング下位の駅
一方、ランキング下位を見てみると、「平滝駅」(1日平均乗車人員=2人)、「横倉駅」(同=10人)、「信濃白鳥駅」(同=10人)、「相野々駅」(同=10人)がワースト3で、相野々駅は北上線(秋田県)、あとの3駅は飯山線(長野県)の駅である。
いずれも簡易委託駅でJR社員ではなく、地元が委託を受けてきっぷの販売を行っている。このほか、完全な無人駅が多数あり、いずれも統計をとっていないので、このランキングは全駅を網羅したものではない。
例えば、東京都内の駅についても、青梅線には多数の無人駅があり、一番乗車人員が少ないといわれた白丸駅は2010年度には1日平均74人という統計があるが、近年は統計を取っていない。したがって、2019年度はランキング外だ。というわけで、東京都のJRの駅で最小のものは確定できないのが現状だ。
東京23区の駅でランキング下位ワースト3は?
もっとも、23区内に限ると、JRの駅に無人駅はないのでランキングの対象となる。そのなかで最低のものを探すと、京葉線の「越中島駅」(江東区)が5910人で、ほとんどが1万人以上の利用客があるにもかかわらず、群を抜いて少ない。地下にある駅で、地上は東京海洋大学のキャンパスで近くに商店街はない。
少し歩けば地下鉄の「門前仲町駅」があり、その周辺は賑わっているので、そちらを利用する人の方が多いのであろう。京葉線の昼間の電車本数は7本あるけれど、時間帯によっては10~15分ほど間隔があいてしまうのと、東京駅まで2駅4分と近いにもかかわらず、京葉線ホームは東京駅の他の路線ホームとは遠く離れていて乗り換え時間を最低でも10分くらい見ておかなければならない。そうした状況が利用者の少なさに反映しているのではないだろうか?
もうひとつの1万人を切る駅は8041人の「上中里駅」(京浜東北線、北区)だ。この駅の北東エリアは広大な車両基地なので、周囲の人口が多くはなく、にもかかわらず、東京メトロ南北線の「西ヶ原駅」もあるし、車両基地の反対側にはJR「尾久駅」もある。
尾久駅は、以前は上中里駅よりも利用者が少なく低迷していたけれど、上野東京ライン開業後は、乗り換えなしに東京駅や新橋駅へ行けることから利便性が向上し、上中里駅よりも上位になり、乗車人員が1万人を突破した(2019年度は、1万0360人)。近隣の駅でも明暗が分かれているのが興味深い。
ともあれ、23区内の駅で利用者数が少ないのが、この3駅である。
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・JR東日本エリア内の駅別「1日平均の乗車人員」(2019年度)