声高に叫ばれる、妻から夫への愚痴。しかし、夫の方にも言いたいことはたくさんあるようです。これまであまり大きく取り上げられることのなかった既婚男性が抱える悩みとは、いったいどのようなものなのでしょうか。#1に引き続き後編をお送りします。

なんでも俺の母のせい? 姑vs妻のバトルに辟易

北海道在住の優斗さん(仮名・42歳)の悩み。それは、自身の母親のことを妻が勝手に「敵認定」していることだといいます。何を言っても改善されることがなく、最近では、妻の言動にため息しか出ないといいます。
 

「母は実家の埼玉にひとりで住んでいるので、普段から接点はまるでありません。でも妻は『姑』というだけで、母のことをすごい目の敵にしています。先日、僕が小さい頃から大好きな埼玉銘菓を母が送ってくれたんですが、妻がそれを勝手に捨ててしまって。母から『送ったから』と電話があったので心待ちにしていたんですが、届かないので妻に聞いたら『そんな年齢になってもお母さんからおやつを送ってもらうなんて気持ち悪い! だから捨てた!』と言われて。『俺の十万石まんじゅうが……』って、思わず泣けました」
 

もしかしたら自分が留守の間に勝手に妻に電話をしてプレッシャーをかけたりしているのかも?“嫁いびり”みたいなことをしているのかも?とも考えた優斗さんでしたが、10年前に転勤で北海道に引っ越したときから、お母様に教えているのは優斗さんのケータイ番号のみ。嫁いびりは物理的に無理な状態です。
 

「俺の母親が、おまえに何かしたのか?」
 

妻にそう問いただすと、
 

「姑と仲良くしている妻なんて、世の中にはひとりもいない! そういうものだって、ウチのお母さんが言ってた! だから私は、あなたの母親とは絶対に仲良くしない!」
 

そう言い返されて、ガックリと肩を落とすほかありませんでした。
 

「まだ子どももいないし、もう離婚でいいかな?って思ってます。自分の母親の言葉だけを信じて、何も悪くない僕の母親を嫌うなんて、まともな思考じゃないですよ。実は……同じ悩みを、職場の同僚も抱えていて。女性の全員が全員こうではないんでしょうが、自分の母親だけにベッタリな女性って増えた気がしませんか。ママの言葉は絶対!って考えのほうがよっぽど気持ち悪いんですけど。自立しろよ!と言いたい」
 

近所づきあいゼロ。そんな妻より自分のほうが可哀想!

妻の愚痴をこれ以上聞きたくない――最近では帰宅することに恐怖を感じているというのは愛知県在住の幸也さん(仮名・37歳)。同郷の女性と結婚し、仕事の都合で愛知へ。本社勤務で転勤も考えられないため、妻や子どもたちと話し合って愛知県内の建売住宅を購入。終の棲家とすることにしました。
 

「ただ……まさかこんなことになるとは思わなかったんですが、妻が、壊滅的に近所づきあいができない人間だったんです」
 

町内会や子ども会に参加しないだけならまだしも、隣近所の方との交流すらゼロ。8軒ほどの家が私道を挟んで立ち並ぶ建売住宅にありがちな住宅地に住んでいて、同じ年代の子どもがいる家庭が多いにもかかわらず、ママ友も作らず、子どもを遊ばせることもせず、ただひたすら家に閉じこもっているのだそう。
 

「妻が内向的な性格であることは元から知っていたので、家を買うときにマンションを勧めたんです。集合住宅のほうが近所づきあいも希薄だろうからって。家を買う前はアパートに住んでいたんですが、とくに近所と仲良くせずとも問題なかったんですよ。それでも妻本人が戸建てにこだわったため、予算はオーバーしましたが今の家に決めたんですよ」
 

近所との交流が無いだけなら別に問題はないのだと幸也さん。問題は、妻がそうして自分が蒔いた種に対する愚痴を、延々と幸也さんにぶつけてくることでした。

「目が合ったはずなのに無視された(ただの勘違いでは?)。家でクッキーを焼いていたら、隣の家の人に窓を閉められた(単に臭かったんじゃないですかね。真っ黒に焦げてたんで)。子どもと出掛けようとしたら、外で遊んでいた別の家の子どもがサッと隠れてしまった(いや、追いかけっことかかくれんぼとかして遊んでただけでしょ?)。私はこんなに頑張っているのに友だちができなくて悩んでいるのに、誰も私のことを気にかけたり優しくしたりしてくれない(そりゃ挨拶もしない人に優しくする人いないでしょ?)。こんな家に住んでいたくない(おまえが選んだ家だろ!?)――こんな感じで、ひたすらエンドレスです。

心の病気か?と思ってカウンセラーへの受診を勧めたんですが、むげなく却下されました。じゃあ気分転換も兼ねて一度実家に帰ったら?とも提案したんですが、実家とあまり仲良くないのでそれもノー!だと。じゃぁどうしろと?せっかく買った家を売って引っ越したいってこと?って聞くと『そうじゃない』とウジウジ泣くんです。もうね……僕のほうが泣きたいですよ」
 

こうして男性側の悩みを聞いてみると、思わず「ああ、そういう女性、いるよね」とうなずいてしまいそうな話ばかり。しかし、こうした男性の愚痴の中から浮かび上がるのは、日本の女性の現状です。
 

#1でお届けした「結婚すればラクできると思っていた妻」や「自分の失敗を子どもに押し付ける妻」、また後編で紹介した「実母の言葉だけを信じる妻」や「何もしない自分を棚に上げて愚痴を言う妻」も、自分から動くことなく“誰かからもたらされる何か”にただ期待しているだけの女性の多さが浮き彫りになっています。
 

男女平等、ジェンダーギャップの改善、そうしたことを声高に主張するためには、女性側の自立も必要不可欠。夫の庇護や、親の考え方をそのまま「当たり前のもの」として受け入れるのではなく、自分の考えを持って能動的に行動することが必要なのですが……今後、女性側が大きく意識を変えていかないと、日本のジェンダーギャップは改善されることはないのかもしれません。
 

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