2年連続のBクラス低迷も、続投を要請される名将

日本ハムから続投要請を受けることになった栗山監督(写真:アフロ)

故障者続出となった昨季に続き、今季も5位に沈んだ日本ハム。北海道移転以降、2年連続でBクラスに沈むのはこれが初めてということもあり、監督を務める栗山英樹の進退がファンの間で注目を集めていました。

栗山英樹と言えば2012年に監督就任以来、リーグ優勝2回、2016年には日本一に輝くなどの実績を残した名将で、育成面でも大谷翔平など後のスター選手を育てたことでも知られています。

戦術面、育成面でも抜群の監督ということはわかっていても、さすがに2年連続で優勝争いに絡めず、Bクラスに終わったとあってはそろそろ監督交代の時期かとも思われましたが……球団は来季も栗山に監督続投を要請することを発表しました。

これを栗山が受理すれば、2021年で監督として10年目のシーズンを迎えることに。日本ハムの球団史上最長となる長期政権が誕生します。

成績が低迷しているからと言って短いスパンで監督をコロコロ変えるのもよくないですが、1人の監督が何年も指揮を執る長期政権は弊害がないのでしょうか?
 

監督就任10年目は采配の集大成に!?

調べてみたのは今回の栗山英樹同様、1つのチームで10年以上監督を務めた人物の10年目の成績と最終年の成績、さらに主な実績を見てみました。

▼10年以上指揮を執った監督の成績

監督名 球団 在任年数 主な実績 10年目の成績 最終年の順位
鶴岡一人 南海 23年 日本一2回、リーグ優勝11回 99勝41敗3分(1位) 2位
川上哲治 巨人 14年 日本一11回 66勝60敗4分(日本一) 2位
王貞治 ダイエー 14年 日本一2回、リーグ優勝3回 77勝52敗4分(2位) 6位
水原茂 巨人 11年 日本一4回、リーグ優勝8回 77勝48敗5分(1位) 2位
西本幸雄 阪急 11年 リーグ優勝5回 80勝48敗2分(1位) 2位
古葉竹識 広島 10年半 日本一3回、リーグ優勝4回 75勝45敗10分(日本一) 2位
原辰徳※ 巨人 10年 日本一2回、リーグ優勝4回 75勝67敗1分(2位) 2位
上田利治※ 阪急 10年 リーグ優勝1回 69勝57敗4分(2位) 2位

※は2度目の監督就任時の成績

2020年時点で10年以上の在任経験のある監督は8名。その実績を見ると全員がリーグ優勝を経験していてさすがの一言。中でも印象的なのが在任10年目の成績。なんと8人中5人がその年にチームを優勝へと導き、残る3人もAクラスに当たる2位に入っています。

ちなみに王貞治が監督を務めた2004年のダイエーはこの年から導入されたプレーオフで敗れたために2位になっていますが、ペナントレース自体はブッチギリの1位通過。実質、リーグ優勝できなかったのはこの年を最後に勇退した原辰徳(2期目)と上田利治(2期目)の2人だけになります。

これを見ると、栗山英樹が来季も指揮を執った場合、日本ハムのAクラス入りはほぼ確実。場合によっては2016年以来となるリーグ優勝、日本一の可能性まであると言えます。

ちなみに今季の栗山英樹と同様、9年目で監督を退任した4名の監督の成績は以下のようになっています。

▼9年指揮を執った監督の成績

監督名 球団 主な実績 最終年の成績
長嶋茂雄※ 巨人 日本一2回、リーグ優勝3回 75勝63敗2分(2位)
野村克也 ヤクルト 日本一3回、リーグ優勝4回 66勝69敗(4位)
三原脩 西鉄 日本一3回、リーグ優勝4回 66勝64敗14分(4位)
森祇晶 西武 日本一6回、リーグ優勝8回 76勝52敗2分(1位)

※は2度目の監督就任時の成績

全員が日本一を2度以上経験するなど、その成績は10年以上監督を務めた8名以上と言えますが、9年目にリーグ優勝を飾ったのは黄金期の西武の指揮を執った森祇晶のみ。野村克也、三原脩といった頭脳派の名将はラストイヤーを4位で終えて退任しています。

しかし、野村と三原で特筆すべきは退任後の成績。なんとどちらも退任後まもなく他球団から監督就任のオファーがあり、三原は大洋8年、近鉄3年、ヤクルト3年の合計14年も途切れることなく監督を務め、野村も阪神3年、その後5年のブランクを開けて楽天で4年間監督を務めました。

もしも栗山が今季限りで退任した場合、他球団からオファーが寄せられる可能性が高そうです。