主要な大会が軒並み中止に。今季のドラフトはどうなる?

最速151キロとストレートのクオリティはもちろん、変化球の完成度も魅力な中森俊介(写真:アフロ)

今年で56回目の開催となるドラフト会議。プロ野球界の未来のスターが誕生するということで野球ファンなら誰もが注目する一大イベントですが……。今年は例年と比べ、かなり難解な年といわれています。

というのも、今年は新型コロナウイルスの蔓延により、春夏の甲子園大会が中止になるなどアマチュア球界の主要な全国大会が軒並み開催されなかったことで、選手たちの実力を測る機会が激減。それだけに今季は各球団のスカウトの力量が例年以上に問われることになりました。

プロのスカウトでも難解な年になっただけに、今季のドラフト候補にはどんな選手がいるか、気になるところですね。そこで今季のドラフト上位指名が予想される選手たちを紹介します。
 

注目選手その1:中森俊介(投手・明石商)

本来なら、春夏の甲子園大会で注目を浴びたであろう高校球界ナンバーワン投手。完成度の高い投球フォームはプロ顔負けでストレートは最速151キロをマークしただけでなく、変化球もスライダー、チェンジアップ、そしてフォークボールを備えるという本格派。どのボールを投げても腕の振りが変わらないため、打ち崩すのは困難とされています。

そして中森の魅力となっているのが大舞台での経験。1年生の夏から甲子園大会を経験し、2年生のエースとして臨んだ昨夏の甲子園大会で、兵庫県勢では83年ぶりとなるベスト4入りに大きく貢献しました。それだけにどのチームも競合覚悟でドラフト1巡目指名をしてくることでしょう。
 

注目選手その2:高橋宏斗(投手・中京大中京)

現時点の完成度なら中森ですが、将来性の高さで注目されるのが高橋宏斗。最速154キロの直球が武器の長身右腕として昨年から名を馳せていましたが、コントロールが一つの課題となっていました。ところが、今夏の交流試合からそうした悪癖がなくなり、秋の明治神宮大会では先発リリーフ問わない活躍でチームを優勝に導きました。

潜在能力の高さは世代屈指だけに、育成に成功すれば未来のエースとなる可能性が非常に高い逸材。それだけに育成環境の整っているロッテや日本ハムが熱視線を送る一方、根尾昂、石川昂弥と2年連続で東海エリアの高校生をドラフト1巡目で指名している中日も指名することが予想されます。
 

注目選手その3:佐藤輝明(一塁手/外野手・近畿大)

今年は大学生が豊作と早い時期から評判となっていましたが、その中でも最強スラッガーの称号をほしいままにしていたのが佐藤輝明。187センチ、94キロという恵まれた体型から放たれる打球は柳田悠岐(ソフトバンク)を彷彿とさせるほど。関西学生リーグでは通算14本塁打を放ち、大学の先輩である二岡智宏(元巨人)を超えるリーグ新記録を樹立しました。

バットに当たれば長打が望めるだけでなく、50m5秒台という俊足も大きな武器。現時点で巨人をはじめとした複数のチームがドラフト1巡目指名を公言するなど競合は必至。ちなみに大学生の野手が3球団以上で競合したのは歴代でも岡田彰布(79年阪神1位・6球団競合)、原辰徳(80年巨人1位・4球団競合)など大物揃い。それだけに佐藤を何球団が競合指名するか注目です。
 

注目選手その4:早川隆久(投手・早稲田大)

古くは小宮山悟(元ロッテ)、現役選手では和田毅(ソフトバンク)など、好投手を多く輩出してきた早稲田大学の新エース候補。大学進学後は投球フォームを崩して停滞したものの、3年生になった昨季、満を持して復活。昨年は春秋リーグ戦だけでなく大学日本代表でもフル回転するなど耐久性にも自信があります。

ボールの出所が見づらいフォームでストレート、スライダー、チェンジアップを駆使する投球は大学の先輩に当たる和田に匹敵するほど。大学野球のメッカである明治神宮球場をホームグラウンドとするヤクルトが早くも1巡目指名を表明しています。
 

注目選手その5:山崎伊織(投手・東海大)

最後に紹介する山崎伊織は正直、隠し玉レベルの逸材。今年の6月にトミー・ジョン手術を受けたため、一時はプロ入りを断念する予定でしたが、秋に方針を転換しプロ志望届を提出。手術前のストレートは常時150キロを記録し、スライダーは打者の手元でギュンと曲がり、この2球種だけで三振を量産するほどでした。そのため昨秋のリーグ戦は防御率0.20と圧倒的な成績を残しました。

プロでも慎重となるトミー・ジョン手術明けということで、現時点で指名を表明しているチームはありませんが、ポテンシャルの高さは世代屈指のレベル。本人は育成指名でも入団を辞さない構えだけにどのチームにはいるかも注目されます。
 

10月26日、歴史的瞬間を見逃すな!

いかがでしたか? 異例な事態となった今季のアマチュア球界ですが、それだけに今のうちから注目選手を押さえておくとドラフト会議がもっと楽しめることでしょう。ちなみに今年のドラフト会議はシーズン中となる10月26日。各チームがどんな選手を指名するか注目ですよ!