女ばかりの会社で勃発したトイレットペーパー問題に“意外”な結末…

会社内で起こる“あるある”問題。細かなことなので口に出して注意するほどのことではないけれど、毎回のように自分にツケが回ってくるとイライラ……どんな“あるある”に、働く女性たちはイラついているのでしょうか。

先日(コロナ禍の前なので3か月ほど前のことですが)、アラサー世代の働く女性たちと飲む機会がありました。その時、話題に挙がったのが会社の“あるある”問題。口に出して注意するほどではないけれど、毎回のように自分にツケが回ってくるとイライラする!との声に「あるある!」との声が……。さて、どんな“あるある”に、働く女性たちはイラついているのでしょうか。

女性ばかりの会社で起こった、トイレットペーパー補充問題

早川実花さん(仮名・32歳)は、関東地方のとある中小企業に勤めています。社員の9割が女性のため、広いメイクルーム付きのトイレや、おしゃれな休憩室など、女性向けの設備が充実。ちょっと面倒くさいお局グループがいる程度で、社員の仲は良好。働きやすい環境だといいます。
 

「でも、どうしても『なんで私だけが!?』と思ってしまうことがあるんです。すごく“小さい”話ですが、私がトイレに行くと、かなりの確率でトイレットペーパーが切れているんですよ。ほぼ毎回、私が新しいロールに取り換えていると言っても過言ではないくらい。自分が使い切ったら交換するって、ごく当たり前のことなのに、それができない人が多くてびっくりしちゃいました。
 

自宅でも、父親は気にしていないようですが、母や姉、そして私自身も絶対に放置しません。だから女性ばかりの会社でこんなことが起こるなんて、信じられないんです。新しいロールはトイレの奥側の上棚に用意されています。使い切ったことは見れば確実に分かるんですから、手を伸ばして新しいロールを取り、取り換えるだけなのに……」
 

実花さんのこの愚痴を皮切りに、集まった女性たちからは「イライラあるある」が続出。
 

「給湯室にお茶を淹れるための湯沸かしポットがあるんですが、残り少なくなっていることはポットの窓を見れば一目瞭然なのに、誰もお湯を補充してくれないんです。で、結局いつも私がやることになるんですよ。ポットのすぐ隣にある、銀色の蛇口。あそこから何が出ると思ってるんでしょうね」
 

「ウチの会社はコーヒー好きが多いので、いつもコーヒーメーカーで淹れているんです。でも、コーヒーポットの中身が残り少なくなっても、誰も淹れようとしなくて。『誰か、コーヒー足しといて~』って周囲にアピールするだけのヒドい人もいて……自分でやろう!とこれっぽっちも思わないのが理解できません」
 

「文房具をストックしている引き出しがあるんですけど、減りが早いボールペンは週に2回は補充しないと間に合わないのに……補充するのはいつも私なんですよ? みんな絶対気付いているはずなのに。すぐ隣に総務部があるし、備品の倉庫も近いじゃん!って、そう思うだけでイライラします」
 

“見えるモノ”は、人それぞれ。それが「社会」というもの

「あ~、会社あるあるだな~」と感じた皆さんも少なくないでしょう。でも、これらのエピソードの真に面白いところは、このイライラあるあるを吐き出した女性たちが、みんな“同じ会社に勤める”同僚であるということ。
 

実花さんがトイレットペーパーの補充問題に負の感情を抱いているように、他の同僚も同様に、様々なシーンで「なんで私だけがソンしなくちゃならないの!」と、少なからずイラついているのです。
 

人はそれぞれに得手不得手があり、同じ景色を見ているようでいても、それぞれの見え方は大きく異なります。今回で言えば、たまたま会社内で実花さんはトイレットペーパーが気になり、ほかの同僚もそれぞれにコーヒー、ポット、文具の件でイライラを募らせていたということ。すべてが完璧にできる人はまずいませんから、こうして誰かしらの得意分野で補完しあうことで「社会」は潤滑に回っているのです。
 

「ごめん……私、ボールペンの補充には気が回ってなかったかも。放っておけば誰かが勝手に足しておいてくれるって、そう思ってた。本当にごめん」
 

と、実花さんは同僚に平謝り。その後、皆さんの絆はより深まったようです。また、誰もが自分が気づかないところで他の誰かに負担をかけている――そう認識できたことで、実花さんはこれからきっと、快くトイレットペーパーを交換できるようになる……かもしれませんね!
 

ちなみに、今回の“あるある”のような「自分のためだけではなく、誰かのためにもなること」を進んで行うことは、「幸運」を引き寄せる行為だといわれています。「なんで私ばっかり!」と思うのではなく「ラッキー、これで私にも幸運が来る!」と思考を切り替えてみると、これまでとは違う視界が開けるかもしれません。

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