いったいどうなる? 4月10日以降に開幕したシーズンの成績って?

コロナウイルスの影響で未だに開幕していない今季のプロ野球。現時点では4月24日以降の開幕が濃厚ですが……。過去にこれだけ遅れたことがないだけに、選手たちへの影響が気になります。そこで4月10日以降に開幕したシーズンの成績を調べてみました。

コロナウイルスの影響で未だ見えぬ2020年のプロ野球開幕

日本だけにとどまらず、今や世界中を襲っているコロナウイルス。感染拡大を防ぐため、プロ野球はオープン戦から無観客試合として、シーズン開幕日も順延。現時点では4月24日以降に開幕予定となっています。

試合数の増加により、近年のプロ野球は3月20日過ぎに開幕することがほとんど。今季も当初なら3月20日に開幕予定でしたが、それが順延して約1ヵ月間の間隔が開くことになりました。こうなると選手たちの調整も難しく、シーズンに影響が出そうですが……。過去に4月10日過ぎに開幕したシーズンは、どんな成績となったのでしょうか?

ベテラン選手の多いチームが有利に!?

検証したのは1980年以降でシーズン開幕日が4月10日以降だった年の両リーグの優勝チームと主なレギュラー選手(規定打席到達者)の平均年齢。調べたところ、1980年代以降では4例が該当しました。

▼4月10日以降に開幕したシーズンの成績(1980年以降)

年度 開幕日 セ・リーグ優勝チーム レギュラー平均年齢 パ・リーグ優勝チーム レギュラー平均年齢
1985年 4月13日 阪神 30.2歳
1987年 4月10日 巨人 30.3歳 西武 25.3歳
1993年 4月10日 ヤクルト 30.2歳 西武 32.0歳
2011年 4月12日 中日 35.5歳 ソフトバンク 24.2歳

※1985年はセ・リーグのみ4月10日過ぎに開幕

セパ合わせて7チームありますが、5チームは前年も優勝しているので、連覇を果たす形となりました。東日本大震災で開幕日が順延した2011年は中日もソフトバンクもともに前年のペナントレースで1位通過しているなど、シーズン順延の影響はなく、順当に勝った印象があります。

ただ、気になるのがレギュラーの平均年齢。2011年の中日は開幕当時で39歳だった和田一浩を筆頭に規定打席到達者は全員30代を超えてたのをはじめ、優勝した4チームともレギュラーの平均年齢はいずれも30代でした。

ベテラン選手はシーズンが深まるにつれて体がほぐれてくるため、選手の平均年齢が高いチームは中盤から好成績を残す傾向がありますが、シーズンの開幕日が遅れるとそうしたアドバンテージが早くから効果を発揮するのかもしれません。

一方、パ・リーグは反対にレギュラーが若く感じられますが、その分投手陣はベテラン揃い。1987年の西武は若手投手陣が台頭していましたが、この年のチーム勝ち頭は当時37歳の東尾修。そして2011年のソフトバンクも最多勝を獲得したホールトンをはじめ、ローテーション投手3人が30代とベテラン選手の活躍が目立ちました。

これを見ると、シーズンの開幕日が4月半ば以降になった年はベテラン選手の多いチームがその恩恵を受けるケースが目立つと言えるでしょう。ちなみに今季、30歳以上(4月1日時点)となるベテラン選手が多いのはロッテ(25人)、楽天(20人)、ヤクルト(19人)。もしかするとこれらのチームが奮起するかもしれません。

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