新説発見!? 大物FA選手は2年目が勝負説

昨季の巨人5年ぶりのリーグ優勝へ大きく貢献した丸佳浩。優勝請負人として申し分ない成績を残したのは確かですが……以前から大物FA選手は新天地に慣れた移籍2年目こそ活躍すると、まことしやかにささやかれています。果たして実際はどうなのでしょうか?

丸佳浩の昨季の成績は及第点!?

今季の活躍も期待される、巨人・丸佳浩 写真:アフロスポーツ

昨季、5年ぶりにリーグ優勝を果たした巨人の原動力となったのはMVPを受賞した坂本勇人や最多勝を獲得した山口俊らがいますが、それ以上に貢献したとされているのが、昨季FAで広島から巨人へ移籍してきた丸佳浩です。

長年広島で主軸を務め、2016年~2018年の広島のリーグ3連覇の主力メンバーとして大きく貢献した大物選手でしたが、FAで昨季から巨人へ移籍。すると3番打者として打率.292、27本塁打、89打点という成績を残して巨人をリーグ優勝へと導きました。

単純に成績を見れば十分素晴らしいのですが、巨人への移籍前年である2018年の丸の成績(打率.306、39本塁打、97打点)と比べると少々物足りなさを感じてしまいます。やはり新天地で本来の実力を発揮するのは難しいと言えるでしょう。

ところが、慣れないことばかりの移籍1年目よりも、環境に慣れた移籍2年目の方が伸び伸びとプレーできるため、本来の実力を発揮できるというケースが最近の球界では見られるようになりました。果たしてFAで移籍した大物選手は2年目でどんな成績を残しているのでしょうか?

巨人へ移籍したFA移籍Aランクの選手におけるジンクスとは?

調べたのはFA制度が現行のものになった2008年以降で、FA移籍時にAランクとされた選手の移籍初年度の成績と2年目の成績。調べたところ丸佳浩を含めて9人が該当しました。

▼FA移籍時、Aランクだった選手の移籍後成績(2008年以降)

選手名 所属球団 前年所属球団 移籍初年度成績 移籍2年目の成績
小林宏之 阪神 ロッテ 1勝5敗21H 防御率3.00 一軍登板なし
村田修一 巨人 横浜 打率.252 12本塁打 58打点 打率.316 25本塁打 87打点
杉内俊哉 巨人 ソフトバンク 12勝4敗 防御率2.04 11勝6敗 防御率3.35
大竹寛 巨人 広島 9勝6敗 防御率3.98 3勝4敗 防御率3.21
涌井秀章 ロッテ 西武 8勝12敗 防御率4.21 15勝9敗 防御率3.39
今江敏晃 楽天 ロッテ 打率.281 3本塁打 23打点 打率.250 1本塁打 10打点
岸孝之 楽天 西武 8勝10敗 防御率2.76 11勝4敗 防御率2.72
増井浩俊 オリックス 日本ハム 2勝5敗35S9H 防御率2.49 1勝4敗18S14H 防御率4.83
丸佳浩 巨人 広島 打率.292 27本塁打 89打点

さすがは前年まで所属先のチームで主力を務めた選手だけあって、移籍先でも1年目からある程度力を発揮。日本ハムからオリックスへ移籍した増井浩俊以外の選手は全員、新天地となったチームをAクラスへと導き、中でも巨人へ移籍した4選手はいずれもリーグ優勝へと導いています。

そして気になる移籍2年目の成績ですが……。今季が移籍2年目となる丸を除いた8選手中4選手が成績を上げているので、移籍2年目の方が確率はちょうど半分の50%程度。ただし、巨人にFAで移籍したFA選手3人のうち2人は移籍2年目の方が活躍しているので、丸もさらなる活躍が期待できます。昨季以上の好成績は必至と言えるでしょう。

丸佳浩の今季成績に期待!

いかがですか? こうしてみるとAランクでの移籍を果たしたFA選手は2年目以降も活躍する可能性は決して高いわけではありませんでしたが、一流ともいうべき選手はいずれも好成績を収めるケースが目立ちます。

今季の丸佳浩がどんな成績を残すか……。注目して見るのも悪くないでしょう。

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