「どうして宿題なんてあるんだろう……」と恨めし気な子供にイライラする親。こんな構図に覚えはありませんか。宿題は多くの親に共通する悩みです。


 

たかが宿題、されど宿題。子供の宿題に振り回される親たち

わが子が宿題をまじめにやってくれるタイプなら、何も言うことはありませんが……、
 

「子供が宿題をやる気になったときにはもう夜。遅くまで親も付き合わざるを得ない」

「子供が宿題の答えを丸写しにする」

「そもそも、子供が宿題の存在を親に隠してサボっている……!」
 

など、宿題をめぐる親の悩みは多種多様ですが、“宿題しない”子供への対処法を3タイプに分けて、元塾講師の視点から紹介します。
 

“やる気になるまでが長い”場合の対処法

宿題をやる気になるまで、時間がかかる子供は少なくありません。むしろ、多数派と言ってよいでしょう。塾でも「自習室に居残って宿題をやる!」と決意表明したにもかかわらず、なにかと理由をつけて席を立とうとする子供の多いこと……。
 

そういう時は、どこまでを何時までに終わらせるか、最初に親子で打ち合わせておきましょう。大まかな時間配分が決まったら、見える位置でタイマーをかけておきます。中だるみしそうなほど宿題量がある場合は、細分化して「ここからここまでは何分」と区切り、何回かに分けて時間を計ります。
 

時間内に終わった子供は、達成の証に、その日のカレンダーにシールを貼ります。あわて過ぎて適当なやり方をしないよう、無理のない時間を設定することがポイントです。時間配分の感覚を身につけると、テストにおいても強みになります。
 

“答え丸写しで宿題を片付ける”子供への対処法

塾で子供を教えていると、定期的に「あっ、これは写したなあ」という宿題に遭遇します。
 

たとえば、算数で途中式が一切ないのに全問正解だったり、国語の記述問題でところどころ言葉を入れ替えてはいるけれど文章の構造が全く同じだったり。
 

「途中式どうしたの?」「別の紙に書いてなくしました」、「文章上手くなった?」「まあね」なんてお決まりのやりとりをしながら、「やれやれ、どうしたものか」と内心で頭を抱えます。

「写したでしょう」と指摘するのは簡単ですが、現場を押さえない限り、決めつけは避けたいものです。

まず、解答はできる限り親が管理しましょう。丸付けをしてすぐ「なくすといけないから、解答、預かるね」と言えば後ろ暗いところのある子供は察します。
 

“宿題をまったくやらない子供”への対処法

宿題をしたがらない子供の多くは、学習内容への理解が追い付いていません。子供にしてみれば「わからなくても、とにかく明日提出だからやれ」と頭ごなしに言われているわけで、やる気が出ないのも無理のないことでしょう。

抵抗なく宿題に取り組めるようになるためには、基礎学力の向上が必須です。そうはいっても、家庭で基礎から教え直すのは骨が折れます。経済的・時間的に可能であれば、個別指導塾・家庭教師にお任せしてしまってはどうでしょうか。

その代わり、家庭においては、勉強に関心を持たせる働きかけをします。学習要素のあるゲームやアプリ、子供向け図鑑や付属のDVD、歴史や理科の漫画などを関心の入り口にするのです。「机に向かうのは嫌でも、タブレット学習ならできる」子供や「問題集は嫌だけど、映像なら見ていられる」子供はたくさんいます。
 

理科の実験教室やアルゴクラブのように、遊びの延長で学べる教室を利用するのもよいでしょう。図書館にも足を運んでください。塾で出会う優秀な子供はたいてい、教科書以外での学びが多かった子供です。


一番大切なのは子供自ら学びたい気持ちを育てること。宿題をはじめ勉強全般に前向きになれるよう、関心の入り口を広げてあげられたらよいですね。