実は身近で見られた!?日本でプレーしていた元メジャーリーガーたち

近年のプロ野球のトレンドとなっているのが、大物メジャーリーガーの来日。2000年以降活発になってきましたが…果たして彼らは異国の地・日本でどんな成績を残しているのでしょうか?

近年増加中の大物メジャーリーガーの来日も…

高知ファイティングドッグス時代のマニー・ラミレス
レッドソックスを2度の世界一に導いたマニー・ラミレスも日本でプレーしたことが!?

日本人のメジャーリーグ挑戦ばかりが注目されがちですが、最近のプロ野球界では大物メジャーリーガーの来日がトレンドに。以前まではメジャーリーグでは鳴かず飛ばずだった選手が日本で一旗揚げるケースが目立ちましたが、メジャーリーグの舞台で主力としてプレーした選手が来日することが増えてきました。

そこで2000年以降に日本にやってきた主なメジャーリーガーたちを紹介。過去の実績通りの成績を残したのか、それとも慣れない異国の地で不振にあえぐか……彼らの成績を振り返ってみましょう。
 

その1:アンドリュー・ジョーンズ(楽天)

2000年以降にやってきた大物メジャーリーガーの中でもダントツの好成績を残したのが、2013年に来日したジョーンズ。ブレーブス時代から毎年30本塁打をコンスタントに記録する長打力と俊足が魅力で、メジャー通算434本塁打は来日した外国人選手では最多のものでした。

35歳で楽天に入団した2013年は開幕から4番打者を務め、持ち前の長打力を生かして25本塁打を放ち、打率こそ.243と低めでしたが抜群の選球眼を武器にこの年のリーグ最多となる105四球を記録して、楽天初となる日本一に大きく貢献しました。
 

その2:ケビン・ユーキリス(楽天)

来日2年目となったジョーンズとコンビを組むことになったのがユーキリス。選球眼の良さはメジャーリーグでも随一で、「四球のギリシャ神」という異名を取りました。レッドソックス時代は松坂大輔、岡島秀樹らとチームメイトになった2007年に打率.288、16本塁打を記録してレッドソックスのワールドシリーズ制覇時の中心選手に。日本のファンからも「ユーク」の愛称で親しまれた存在となりました。

それから7年後の2014年に来日したユーキリスは大いに期待されましたが、開幕2試合目で後のメジャーリーガーである菊池雄星から来日初本塁打を放ったのが最大のハイライトでした。あとは故障続きで試合に出られず、5月には治療のために帰国。シーズンオフにはあっさりと現役引退を宣言するという少々寂しい幕切れとなりました。
 

その3:ブラッド・ペニー(ソフトバンク)

日本にやってくる外国人選手の大物は主に野手ばかりですが、投手の大物加入となったのがペニー。メジャーでは150キロのストレートと多彩な変化球を武器に勝ち星を積み重ね、ドジャース時代の2006年には最多勝を獲得。その反面、気に入らない相手打者には故意に死球を投じたり、審判への暴言で退場したりするというトラブルメーカーとしても名を馳せていました。

そんなペニーの日本初登板は3回1/3を投げて6失点を喫して敗戦投手に。試合後、肩の痛みを訴えて検査することになりましたが、日米2つの病院で診察を受けた結果、どちらの病院からも異常はありませんでした。これでミソが付いてしまったペニーは5月には自ら申し入れて退団。在籍日数はわずか2か月程度という超スピード退団となりました。
 

その4:トニー・フェルナンデス(西武)

大物度合いでいれば、抜群の実績を残していたのが2000年に西武へ入団したフェルナンデス。ドミニカ人最多となるメジャー通算2240本安打を記録しただけでなく、華麗な守備も大きな魅力で、ブルージェイズでは4度のゴールデングラブを受賞しました。

西武も球団史上初ともいうべき大物助っ人の獲得に力を注ぎ、背番号はチームの看板打者にしか与えていなかった3番を用意。嫌煙家のフェルナンデスに配慮して、西武ドーム(当時)のベンチ裏に置いてあった灰皿を撤去するという超VIP待遇で迎えました。

そんなフェルナンデスは日本でも超一流のプレーを披露。38歳という年齢からくる体力面の衰えが顕著で103試合の出場にとどまりましたが、それでもリーグ4位になる打率は.327と高水準で、本塁打も自己最多タイの11本。メジャー仕込みのプレースタイルは松井稼頭央や松坂大輔らのちのメジャーリーガーたちへ大きな影響を与えました。
 

その5:マニー・ラミレス(高知FD)

最後はちょっと番外編。日本にはセパ12球団で構成されているNPB以外にも独立リーグと呼ばれるプロ野球チームが各地にありますが、そうした独立リーグのひとつ、四国アイランドリーグに所属する高知ファイティングドックスにも大物メジャーリーガーが入団したことがあります。

その選手は、マニー・ラミレス。メジャー時代には勝負強い打撃で「RBI(打点)マシン」の異名を取り、レッドソックス時代には2度のワールドシリーズ制覇に貢献。トレードマークのドレッドへアーと超気まぐれな性格から多くのファンの支持を集めていました。

そんなラミレスは2017年、NPBの球団でのプレーを希望していましたが、契約するチームが見つからなかったため、四国アイランドリーグに所属する高知ファイティングドッグスと契約。移籍期限である7月末までリーグの公式戦に出場する契約を交わしました。

この年の5月で45歳となるラミレスでしたが、メジャー屈指の強打者だっただけに四国アイランドリーグでも猛打炸裂。前期は18試合に出場して打率は驚異の.460をマークするなど大活躍を収めました。しかし、残念ながらNPB球団からのオファーはもらえず、この年限りで日本を去ることになりました。
 

大物揃いの今季助っ人外国人はどうなる?

いかがでしたか? 大物メジャーリーガーとして鳴り物入りで入団した選手たちの中にはチームの優勝に貢献した名選手から、故障等で本来のポテンシャルを発揮できずに終わった選手まで様々。今季は元メジャーリーガーの選手が多数来日しているので注目されることは必至ですが、彼らがどんな成績を残すか注目してみましょう。
 

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