大混戦の「第51回全日本大学駅伝」を振り返る

11月3日、「第51回全日本大学駅伝対校駅伝競走」(以下、全日本大学駅伝)が愛知県熱田神宮~三重県伊勢神宮のコースで行われ、東海大学が16年ぶりに優勝を果たしました。大混戦のレース内容を振り返ります。

激戦となった全日本大学駅伝を振り返る

11月3日、「第51回全日本大学駅伝対校駅伝競走」(以下、全日本大学駅伝)が愛知県熱田神宮~三重県伊勢神宮のコースで行われ、東海大学が16年ぶりに優勝を果たしました。
 

選手は8時05分に愛知県熱田神宮を出発。25大学、選抜2チームの選手たちが全8区間106.8km走り、ゴールの伊勢神宮を目指しました。
 

今回の全日本大学駅伝は実力が拮抗しており、レース前から優勝争いは激しくなることが予想されていました。
 

実際に、レース中は首位が何度も入れ替わる激しいものでした。それは、各区間の通過順と区間賞獲得者にも混戦模様が現れています。区間賞と中継所先頭通過校は以下の通り。
 

  • 1区:荻久保寛也選手(城西大学4年)/城西大学
  • 2区:伊藤達彦選手(東京国際大学4年)/東京国際大学
  • 3区:相澤晃選手(東洋大学4年)/東洋大学
  • 4区:西田壮志選手(東海大学3年)/東洋大学
  • 5区:青木祐人選手(國學院大学4年)/東海大学
  • 6区:郡司陽大選手(東海大学4年)/東海大学
  • 7区:田澤廉選手(駒澤大学1年)/青山学院大学
  • 8区:ルカ・ムセンビ選手(東京国際大学1年)/東海大学

白熱の一戦を制したのは東海大学。2位は後半区間で一気に追い上げた青山学院大学、3位は7区・8区の長距離区間で追い上げた駒澤大学、4位は初出場の東京国際大学、以下、5位東洋大学、6位早稲田大学、7位に出雲駅伝覇者の國學院大学、8位に帝京大学が入りました。
 

東海大学は主力の阪口竜平選手、鬼塚翔太選手(共に4年)といった主力選手を外す戦力で戦いに挑みましたが、終始上位で安定したレースを展開し、他校の悩みどころである4区・6区といった区間で区間賞を獲得するなど、選手層の厚さを見せつけました。
 

前評判の高く優勝候補の呼び声高かった駒澤大学は一時10位まで下がりましたが最終順位は3位、初出場の東京国際大学が4位、出雲駅伝覇者の國學院大学が7位。
 

逆にほぼノーマークだった早稲田大学が6位に入りシード権を獲得するなど、大きな驚きがありました。順天堂大学は昨年に比べ戦力ダウンとの声も聞こえましたが、シード権まであと一歩の9位。城西大学も13位でしたが1区荻久保寛也選手(4年)の区間賞を皮切りに終盤までシード圏内でレースを展開するなど、箱根駅伝予選会15位から巻き返し、混戦模様に拍車をかけました。
 

最終順位とシード権を獲得した大学はこちら。

  • 1位:東海大学
  • 2位:青山学院大学
  • 3位:駒澤大学
  • 4位:東京国際大学
  • 5位:東洋大学
  • 6位:早稲田大学
  • 7位:國學院大学
  • 8位:帝京大学

 

今後の日程は?

関東の大学はこれから箱根駅伝を見据えて、各地で行われるハーフマラソンや記録会などに参加します。箱根駅伝では全10区間が20km前後の距離のため、ハーフマラソンの距離での戦いに慣れておく必要があります。また、合宿や校内選考などを行い、箱根駅伝の戦いに備えていきます。

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 「婚活」の落とし穴

    「男らしさ」がしんどい若者たち。「女性より稼いで当然」「デートもリードすべき」と言われても

  • ここがヘンだよ、ニッポン企業

    危機管理のプロが警告! 中学受験で“御三家”を目指す親子が知っておくべき「学歴エリートの落とし穴」

  • 世界を知れば日本が見える

    深刻な少子化に苦しむ「中国」と対照的に、今こそ「一人っ子政策を導入すべき」といわれる2つの国とは

  • ヒナタカの雑食系映画論

    ツッコミどころ満載で愛される『名探偵コナン 紺青の拳』、気になる5つのシーンを全力でツッコんでみた