いよいよ号砲!「第51回全日本大学駅伝」の注目校は?

11月3日、第51回全日本大学駅伝が開催されます。25大学、選抜2チームの全27チームが参加し、大学駅伝日本一を決める戦いが繰り広げられます。今回の「全日本大学駅伝」の見どころや注目校について解説します。

令和初の「大学駅伝日本一」が決まる!見どころは?

11月3日、第51回全日本大学駅伝が開催されます。25大学、選抜2チームの全27チームが参加し、大学駅伝日本一を決める戦いが繰り広げられます。
 

コースは、愛知県の熱田神宮を出発し、三重県の伊勢神宮を目指す全8区間106.8kmです。
 

前回大会より区間距離が変更となりました。そのため、区間距離が延びた7区で首位交代、8区でシード権争いの逆転劇がありました。今回も、終盤まで目が離せない展開になるのではないでしょうか。

11月1日、主催者より区間エントリーが発表されました。当日に3名までの選手変更が認められているため、箱根駅伝で行われているようなエースをあえて補欠登録として、他校の出方を伺っている学校も見受けられます。すでに戦いは始まっているといっても過言ではないでしょう。
 

上位は激戦必須

戦前は5強とも6強ともいわれ、優勝争いは激戦になることが予想されます。レース展開次第では、ここから取り上げる6校は優勝のチャンスがあるといえます。裏を返せば、一つのミスで順位が入れ替わる可能性もあり、油断できないレースとなりそうです。
 

前回優勝の青山学院大学は10月の出雲駅伝で5位。大学駅伝デビュー戦となった出雲駅伝で2区区間賞を獲得した岸本大紀選手(1年)を2区、主力の吉田圭太選手(3年)、鈴木塁人選手、前回5区区間賞の吉田祐也選手(共に4年)は補欠登録としています。
 

東海大学は下級生時より主力だった「黄金世代」が4年生になり、三大駅伝三冠を狙っていたものの、出雲駅伝は主力の不調もあり、僅差の4位。しかし、「もうひとつの出雲駅伝」では小松陽平選手、郡司陽大選手(共に4年)が奮起し、上位を独占。全日本では小松選手1区のエントリーを勝ち取り、郡司選手は補欠登録ながらも当日変更の可能性もにおわせます。東海大学はコンディショニングさえ整えば、16年ぶりの優勝も見えてくるのではないでしょうか。
 

東洋大学は前回8区区間賞のエースの相澤晃選手(4年)を補欠登録としました。起用は前半区間か、後半のロング区間か。いずれにせよこの区間で大きくリードを奪うことはもちろん、優勝するためには実力者の西山和弥選手(3年)の復活も必須でしょう。
 

全日本大学駅伝にめっぽう強いのが駒澤大学で過去12回の優勝回数を誇ります。出雲駅伝では僅差の2位でしたが、負けて強し、の印象さえ持ちました。出雲駅伝3区で各校のエースを振り切った田澤廉選手(1年)、中村大聖選手(4年)といった主力を補欠登録にするなど、最も駆け引きをしているチームといえるでしょう。
 

帝京大学は出雲駅伝7位と不本意な成績に終わりましたが、チームカラー的にも距離が伸びたほうが強いチームのため、全日本、箱根駅伝のほうがより力を発揮できるでしょう。
 

國學院大学は出雲駅伝で大学駅伝初優勝を飾り、勢いに乗っています。8区に土方英和選手(4年)をエントリー。浦野雄平選手(4年)は補欠登録となっていますが、起用区間に注目が集まります。浦野選手が仮に7区に入るようだと、第49回大会に優勝した神奈川大学のレースパターンを思い浮かべているファンも多いのではないでしょうか。
 

シード権争いに絡むか

本来であれば法政大学も先に述べた6校に次ぐ存在なのですが、現状ベストメンバーを選手エントリーの段階で組めていない状況です。そのなかでもどこまで戦えるのかに注目です。
 

順天堂大学は直前の記録会で好記録が続出しており、区間エントリーを見ても主力選手を1区から順番に並べている印象を受けます。
 

東京国際大学明治大学日本体育大学早稲田大学城西大学もシード権を虎視眈々と狙っていますが、これらの学校は10月26日に箱根駅伝予選会を走ったばかりだという点が気になります。実力はあるものの、疲労の回復具合とコンディショニングがポイントとなるでしょう。
 

また、中央学院大学も有力校として名前があがりますが、台風19号の影響でグラウンドが浸水、練習環境の確保にも一苦労している、との報道もありました。
 

立命館大学は出雲駅伝で6位に入るなど、実力は関東勢に渡り合えることを証明しましたが、その後の記録会で更なる好記録が続出しており、地力は充分。関東勢のコンディションが上がらないようでは、シード権争い(8位以内)に絡むのではと思われます。
 

ゴール近くにキャンパスを構える地元の皇學館大学は東海地区予選会でトップ通過。エースの川瀬翔矢選手(3年)は5000m13分49秒25を記録するなど、関東のチームと遜色ないタイムを持っています。今回は2区にエントリーされており、序盤から上位でレースを進め、過去最高順位17位の更新を狙いたいところです。
 

そのほか、前回は日本学連選抜で出場し、1区区間賞となった関西学院大学の石井優樹選手(4年)や、現在は補欠登録となっていますが、出雲駅伝1区で独走を見せた札幌学院大学のローレンス・グレ選手(2年)にも、注目です。

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