木下優樹菜の恫喝DM事件に見る、タピオカブーム終焉の兆し

「ユッキーナ」の愛称で知られる人気ママタレント・木下優樹菜さん(31)が、実姉の勤務していた東京都江戸川区のタピオカ店に恫喝めいたDM(ダイレクト・メール)を送信していたことがメディアで暴露され、話題になっています。

「ユッキーナ」の愛称で知られる人気ママタレント・木下優樹菜さん(31)が、実姉の勤務していた東京都江戸川区のタピオカ店に恫喝めいたDM(ダイレクト・メール)を送信していたことがメディアで暴露され、話題になっています。
 


 

恫喝めいたメールの存在で大炎上

優樹菜さんの実姉と、実姉のママ友でもあったというタピオカ店のオーナーとのあいだに雇用上のトラブルが発生し、それを聞いた優樹菜さんが「もうお店には行かなくていいです」と自身のインスタで激しく反応。最初は被害者(の妹)として同情を集めていたものの、その後、優樹菜さんがオーナーに、

「いい年こいたばばあにいちいち言う事じゃないと思うしばかばかしいんだけどさー」
 

「出方次第でこっちも事務所総出でやりますね」
 

「色々頭悪すぎるな」
 

……などとヤクザまがいの口汚いセリフで埋められたDMを送りつけていた事実が判明するやいなや、風向きが悪化。ネット上は大炎上状態で、下手すりゃ優樹菜さんは営業妨害や脅迫罪で訴えられるのではないか……との憶測まで報じられているそうです。
 

たしかに、木下姉妹側にもタピオカ店オーナー側にも、相手に対する許しがたい想いがいろいろあるのは理解できます。しかし、トラブルの内容としては「気の合う仲間同士が思いつきで和気藹々と立ち上げた個人商店的なビジネス」の初期段階でいかにもありがちな「どっちもどっち」クラスの些細な行き違いに過ぎず、これらの一連のやりとり自体に正直なところ、ぼくはあまり興味がありません。
 

せいぜい脳裡によぎるのは、いくら「元ヤンキー」を公称してきた優樹菜さんとはいえ、「芸能人としての立場をわきまえれば、SNSやメールに恫喝の証拠となるような文章を残してしまうワキの甘さはいかがなものか」という凡庸な意見くらいでした。
 

注目すべきは、別の問題だった……?

今回の騒動にあたって、むしろ注目すべきなのは、もはやタピオカ店が「気の合う仲間同士が思いつきで和気藹々と立ち上げる個人商店的なビジネス」へと成り下がっている点にあるのではないでしょうか。

最近、ぼくの自宅の近所にもタピオカドリンクのお店がオープンしました。唯一のスタッフでもある店長(らしき人)はタピオカとはおよそ縁遠い外見の、小太りで薄気味悪い愛想笑いを浮かべる、横に細長いフレームの眼鏡をかけて不健康な浅黒い顔色をした半グレチックな中年のおっさんで、メニューはエントランスのガラス窓にマーカーで手描き。店内は明らかにお下がりっぽい中古の丸テーブルが数脚置いてあるだけのみすぼらしいもので、一応「JK割り〜SNSで告知すれば○%割り引き〜」みたいな貼り紙が貼られてはいるのですが、JKはおろか、一人たりともお客さんが入っているところを見たことがありません。

おそらく「今、タピオカ流行ってるから儲かるんじゃね?」程度の思いつきで、予算を削りに削ってお店をかまえたのでしょう。さすがに、優樹菜さんの実姉が働いていたタピオカ店は、もう少々綿密な経営方針のもとにオープンを果たした、きっちりしたシロモノではあったようですけど、いくつかのネットニュースを読むかぎり、「気の合う仲間同士が思いつきで立ち上げたビジネスは失敗する可能性が高い」といった経営のセオリーすら棚に上げた、見切り発車的なレベルでしかなかったことは容易に想像できます。
 

つまり「タピオカ」はそのランクのビジョンの持ち主が死肉を漁るかのごとく集ってくる雨後の竹の子状態、とうにブームの終焉した末期症状を迎えつつあるということです。
 

では、タピオカドリンクの次に来るのは一体なんなのか? チーズティー、レモネード、バナナジュース……ほか、さまざまな趣向を凝らしたバラエティーに溢れる“新商品”がとりあえず続々と登場はしています。ただし、どれもまだ、お世辞にも「独走」と呼ぶには程遠く、決定的なインパクトを世に与えるまでに到ってはいません。個人的には“食感の妙”という意味で「わらび餅」に目をつけているんですけど……。
 

え? すでに「わらび餅入り日本茶ミルクティー」ってヤツがあるんですか!? 美味しそう!! でも、タピオカほどの爆発力はなさそう……ですね(笑)?

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