東京五輪を見据え、コパアメリカで南米の強豪に渡り合った、22歳以下の選手中心の若き日本。同時期にコパアメリカに選ばれなかった選手中心で挑んだトゥーロン国際大会では、反骨心に燃えた選手達の活躍で準優勝という成績を納めた。
 

東京五輪世代で活躍している久保建英(写真:新井賢一/アフロ)



この東京世代はフル代表でも主力の冨安健洋(シント・トロイデン)、堂安律(フローニンゲン)など海外で揉まれている選手が多数。国内の選手もJリーグで主力として活躍していることは大前提と言えるほどが層が厚い。そして久保建英(レアル・マドリード)がいる。中田英寿、中村俊輔ら2000年シドニー五輪世代以来のタレント揃いだ。

だからこそ言いたい。東京五輪の目標はメダルではない。本気で金を狙うべきだと。もちろん選手は当然狙っているだろう。本腰を入れるべきはオーバーエイジ枠を選ぶサッカー協会やスタッフ陣だ。
 

過去のオーバーエイジの選考枠は?

23歳以下という制限がある中で3人だけ許される24歳以上の選手。ただ五輪という大会は選手召集に強制力がなく、特に海外組は同時期に始動する所属チームから拒まれるということもある。

そのため、A代表の主力級を3人召集したのは過去シドニー五輪だけ。他の大会は2人しか召集しなかったりA代表に定着している選手ではなかったりした。しかし2020年のオリンピックは自国開催。そこは交渉をしてA代表の主力級を3人呼んで最強の日本で挑んでほしい。

また、東京五輪後に開催されるのが2022年カタールW杯。タレント揃いだったシドニー五輪のメンバーのうち2年後の日韓W杯に出場したのは18人中10人なので、東京世代のメンバーがカタールW杯で活躍する可能性を秘めている。カタールW杯の軸となるオーバーエイジと実戦経験を積み、結果とその先の両方を見据えるべきだ。
 

守備の強化は必須?

コパアメリカ中、若いチームの中心で攻守に獅子奮迅の活躍を見せた柴崎岳(ヘタフェ)は当確だろう。ボランチのポジションが機能しなくては上位進出が難しいので、是が非でも召集すべきだ。

もし呼べない場合、柴崎の代役をこなせるとしたら大島僚太(川崎F)ぐらいだろうか。司令塔としての能力は柴崎と大島が日本人では抜けており、どちらもカタールで日本の攻撃を司る可能性が高い。東京世代とより多くプレーしてほしい。
 

左右ともフル代表が強烈なサイドバック

コパアメリカで最も苦しんだのは両サイドバックかもしれない。右は原輝綺(鳥栖)が1試合と岩田智輝(大分)が2試合、左は杉岡大暉(湘南)が3試合に出場した。杉岡の対人能力などそれぞれ強みを見せるシーンもあったが、ワールドクラス相手に劣勢を強いられる場面が多かった。

そう考えるとカタールW杯でもおそらく右サイドに君臨することになる酒井宏樹(マルセイユ)はうってつけだろう。左サイドにしてもベテランの長友佑都(ガラタサライ)は東京五輪のオーバーエイジに積極的な姿勢を見せており、両サイドバックに2枠使う可能性も。フル代表でも替えの効かない不動の2人だけに召集されればこの世代を引っ張ってくれるはずだ。
 

攻撃面で必要なのは?

ロンドン五輪の際、惜しくも代表に選ばれなかった大迫勇也(写真:JFA/アフロ)



日本の守備陣で替えが効かないのが両サイドバックだとすれば攻撃で替えが効かないのは大迫勇也(ブレーメン)。日本で唯一世界トップレベルを相手に対等にボールをキープすることができるFWだ。コパアメリカでは裏への抜け出しを得意とするFWを起用していたが、味方を活かし攻撃の幅を広げられるこの男は日本の攻撃力を大きく引き上げられる。

特に東京世代の1.5列目は三好康児(横浜F)久保建英、堂安律らに加えトゥーロンで活躍した相馬勇紀(名古屋)など、彼らの良さを存分に引き出せる大迫との共演は見てみたい。また過去のオーバーエイジ枠は五輪出場経験のない選手を優先的に選ぶ傾向にあり、その点でもロンドン五輪で最後の最後に落選した大迫を呼ぶ可能性もありそうだ。