現在ブラジルで開催されている、コパアメリカことサッカー南米選手権。時差の関係で日本の通勤、通学時間にキックオフすることもあり、多くの日本人にとって馴染みの薄い大会かもしれないが、今年は招待枠として南米と親交の深い日本・カタールが出場していることで例年よりは注目度は高い。

メッシを始めとする世界的スターも多く出場し、球際の激しすぎるぶつかり合いや、狭いエリアを突破するトリッキーなテクニックなど、南米特有のサッカーの原点のようなプレーがみられるところが特徴。またここからヨーロッパのビッグクラブへの移籍を夢見る野心とハングリー精神に溢れた無名の新星を探せるのも魅力だ。

南米の代表チームは親善試合を見る機会も少ない。ヨーロッパでプレーしていない選手も多く大会が始まるまで未知数な部分が多い。そこで時間だけはある筆者こと若手芸人のカカロニ菅谷が第一節をすべて生観戦したうえで、注目チームやブレイク候補生を紹介していきたい。

総合力ではブラジル、アルゼンチンを凌ぐ?ウルグアイに注目

コパアメリカ2019にて、対エクアドル戦で得点を決めた後のスアレス(写真:AFP/アフロ)



日本と同じグループCのウルグアイは優勝候補筆頭だろう。伝統的な堅守に加え、長年チームを引っ張るスアレス(FCバルセロナ)、カバーニ(パリ・サンジェルマン)のツートップは世界トップクラスだ。そこに21歳のベンタンクール(ユベントス)23歳のトレイラ(アーセナル)ら有望な若手が交わりチームとしての完成度はブラジルやアルゼンチン以上。

特に注目なのはアメリカのシアトルサンダースでプレーする新鋭サイドアタッカーのロデイロだ。日本では無名ながら抜群のキレを見せており、今大会のブレイク候補。初戦のエクアドル戦では相手が早々に1人退場するなど本来の力を計りづらい部分はあったが、4-0で大暴れして終わった。スピーディなサイドアタックは脅威だ。
 

監督就任からわずか3カ月強、全員が闘うコロンビア

初戦でメッシ擁するアルゼンチンも粉砕した今大会の優勝候補の一つだろう。エースのファルカオ(モナコ)や、ブラジルW杯得点王のハメスロドリゲス(バイエルンミュンヘン)ら前線の選手も自陣まで戻って守備を行うなど献身性を見せている。3月の日本戦がケイロス監督の初陣と短い準備時間ながらも、攻守に連動性のあるチームに仕上がった。

また、初戦では途中出場の3選手が全員ゴールに絡むなど層も厚い。特にクロスに合わせてゴールを決めたD.サパタ(アタランタ)は昨シーズンイタリアセリエAでブレイクしたフィジカルと裏への飛び出しが武器の注目選手だ。

ただ、南米らしいといえばらしいのだが、まだ大会は始まったばかりなのに、初戦からゴール後にユニフォームを脱いで無駄なイエローカードをもらったことが後々に響かないことを願うのみだ。
 

ネイマールを欠いてもなお強力アタッカー陣を並べるブラジル

言わずと知れたサッカー王国ブラジル。今大会も自国開催ということもあり優勝候補大本命と目されていた。しかし唯一無二のエースのネイマール(パリ・サンジェルマン)が負傷で離脱。守りを固められることが予想される大会前に崩しの切り札を失うことになった。

それでも初戦、ボリビア戦では自陣に引きこもって守りを固める相手に、サイドバックや時にセンターバックが攻め上がるなど、あらゆるパターンの攻撃を仕掛けて3得点を決めた。しかし、センターバックが攻め上がるというのは、裏を返せば攻撃陣が相手を崩すのに手を焼いているということ。PKで先制ゴールを決めるまでは思うように攻撃を思うように加速できなかった。

キーマンはワントップのフィルミーノ(リバプール)。前線からの守備が上手く、攻撃では巧みに前線でボールを受けて味方がプレーするスペースを作る。味方の良さを引き出させたら、世界一のバイプレーヤーFWだ。

そのほか注目していただきたいのはネレス(アヤックス)リシャルリソン(エバートン)エベルトン(グレミオ)ら強力な若手ウインガー達。彼らが伸び伸びプレーできれば優勝も見えてくるだろう。
 

まだまだいる注目選手

他の国にもスター候補は溢れている。不安定な国家情勢の中世代別代表で結果を出してきたベネズエラは若手の宝庫だ。突発力のある23歳のムリージョや、初戦の完封で注目を浴びたGKのファリニェスはスターダムを駆け上がるかもしれない。