選手のもう1つの顔、背番号にまつわるジンクスとは?

プロ野球選手のステイタスであり、もう1つの顔と言えるのが背番号。かつてミスタージャイアンツと称された長嶋茂雄と言えば3番、世界のホームラン王として知られる王貞治は1番など、その選手のアイデンティティを表すもので、中でも1桁番号は一流選手の証とも言われています。

そんな背番号ですが、入団直後から1桁番号を背負うケースは極めて稀。多くの選手は2桁番号を背負ってプレーし、ブレイク後に背番号を変えるというケースがほとんどです。中には後の一流選手たちが背負っていたといういわゆる出世番号が存在します。

というわけで、今回は後に出世する選手が多い出世番号を紹介していきます。
 

プロ野球出世番号その1:51番

2018年3月、マリナーズの入団会見に臨むイチロー(写真:アフロ)


まずはプロ野球史上に残る出世番号の51番。なんといってもオリックス時代のイチロー(1992年~2000年)が背負ったことで一躍有名になった番号です。他球団を見渡すとイチローと同時期に活躍した鈴木尚典(横浜)が1997年に背番号51を背負って、セ・リーグの首位打者のタイトルを獲得したことでも知られています。

この活躍を評価された鈴木は翌1998年には一流選手の証である1桁番号の7に変更すると、この年も首位打者に輝き、横浜の38年ぶりの日本一に大きく貢献しました。また、イチローが憧れた打者として知られる、前田智徳(広島)もプロ入り2年目の1991年まで付けていたことでも知られています。

現役でも鈴木尚典の後輩にあたる宮﨑敏郎(DeNA)や鈴木誠也(広島)らがこの番号を背負って活躍。打率3割を常時超えるようなアベレージヒッターが付けているケースが多い番号と言えるでしょう。
 

プロ野球出世番号その2:23番

NBAの世界ではマイケル・ジョーダンの背番号として知られる番号ですが、プロ野球界でも出世番号のひとつ。中でもヤクルトの選手たちの中では伝説となっている番号です。

まずは投手の藤井秀悟が2000年から23番を背負うと、翌2001年に先発投手に転向して14勝を挙げ、最多勝のタイトルを獲得。チームを4年ぶりのリーグ優勝へと導き、日本一へと繋げました。これをキッカケにエースナンバーとして知られる18番へ背番号を変え出世しました。

藤井の出世から3年後の2004年に23番を背負ったのは青木宣親です。彼も2年目の2005年にブレイクして首位打者を獲得。2010年にはヤクルトの顔とも言える伝統の番号である1番に変更し、2012年からはメジャーリーグへと渡りました。

そして青木が背番号を変えた翌2011年に入団し、この番号を受け継いだのが山田哲人。山田も先輩たち二人に負けない活躍を見せて、2015年にはトリプルスリーを達成しました。背番号を1に変更した後もトリプルスリーを2度も達成するなど、プロ野球界のスターに成長しています。
 

プロ野球出世番号その3:63番

現在進行形の出世番号となっているのが63番。中でもリーグ3連覇を成し遂げた広島カープの主力2人がこの番号を付けてプレーしていたことでも知られています。

その最初となったのが丸佳浩。プロ入りした2008年にこの番号を付けると、プロ入り4年目の2011年にレギュラーに定着しました。2年後の2013年には盗塁王のタイトルを獲得して背番号9をゲット。その後、広島どころか球界を代表する打者へと成長を遂げました。

丸の次にこの番号を受け継いだのが田中広輔。丸とは異なり、プロ入り1年目だった2014年からショートのレギュラーを掴んだ田中はわずか2年後の2016年には背番号2に変更しました。俊足を生かしたプレーで広島のリードオフを担っています。

丸、田中の後に背番号63を受け継いだ西川龍馬も今季、打率.309をマークしてブレイクを果たしました。

ちなみに他球団を見渡すと新庄剛志が阪神に入団して3年間、背番号63を付けていたことでも知られ、現役では田中広輔の弟である田中俊太(巨人)も兄の後を追うかのように背番号63を付けてプレーしています。
 

プロ野球出世番号その4:32番

最後に紹介するのが背番号32。各チームの歴代の選手たちを見ても投手も野手も満遍なく付けたという印象がありますが、この番号を広めた選手と言えば何と言っても松井稼頭央でしょう。

1994年に入団した松井に与えられたのがこの番号。プロ入り当初投手から野手へ転向し、さらにスイッチヒッターになるなどプロ入り当時は試行錯誤の繰り返しでした。しかし、プロ入り3年目の1996年にショートのレギュラーに定着すると、全試合に出場してリーグ2位となる50盗塁をマーク。この年のオフに背番号7に変更すると、その後はプロ野球界を代表する打者に成長し、2004年にはメジャーへと旅立っていきました。

松井が海を渡って5年後、この番号を付けたのが浅村栄斗。彼もプロ入り3年目の2011年にレギュラーの座を掴むと、2013年には打点王を獲得しました。そして2017年からは背番号3に変更し、今季は2度目の打点王を獲得。そして、西武の日本人選手では史上初となる3割30本塁打100打点を達成しました。

他球団で見てみると、かつてヤクルトの正捕手を務めた大矢明彦がプロ入り当時の1970年に背負い、そして大矢とバッテリーを組んだ尾花高夫も1978年からこの番号を背負い通算112勝を挙げてエースに成長しています。
 

今オフに出世番号を付ける選手は現れるか!?

いかがでしたか? 番号の大小を問わずに様々な背番号が縁起のいい出世番号になっていることがわかります。間もなく今年のドラフト会議で指名された選手たちが各チームに入団しますが、彼らが付ける背番号に注目してみるとプロ野球をもっと楽しく見られるようになるかもしれませんよ。