激戦の箱根駅伝予選会…

来年1月2日・3日に行われる第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)への出場校を決める「第95回箱根駅伝予選会」が10月13日、東京都立川市が行われました。激戦の中、上位11校が出場権を獲得しましたが、その「決め手」はなんだったのか、今後の展望と合わせてそれぞれ振り返ってみたいと思います。

予選会結果
予選会の結果(筆者撮影)


 

●駒澤大学(10時間29分58秒)

12名が出走し、上位10名の合計タイムで争う予選会ですが、出場12名全員が1時間1分50秒~1時間3分57秒の間でゴールするなど、非常に高いレベルで走破しました。現地では、大学駅伝界において「1強」と言われている青山学院大学を追ってほしい、との声が多々聞かれました。
 

●順天堂大学(10時間36分58秒)

エース塩尻和也選手(4年)が圧巻のタイムで個人総合2位。1500mを得意とする野口雄大選手(2年)が個人18位と長い距離もしっかり走れたのは好材料だと思います。箱根駅伝では重要区間である5区実績者の山田攻選手(4年)もいるため、調整次第では上位候補に入るかもしれません。
 

●神奈川大学(10時間39分16秒)

前年の全日本大学駅伝覇者ですが、箱根駅伝はシード落ち。加えて当時の主力を担った4年生が多数卒業、戦力ダウンも囁かれましたが、きっちり上位通過。山藤篤司選手(4年)、越川堅太選手(3年)が二枚看板としてチームを牽引しました。
 

●國學院大學(10時間40分38秒)

浦野雄平選手(3年)は終始、日本人トップ集団で走り、個人総合7位でゴール。前回箱根駅伝1区2位の実力者は他校のエースと渡り合えることを再確認できたレースでした。
 

●明治大学(10時間41分06秒)

前回はアクシデントも重なり、まさかの予選落ち。今回も主力のエントリー漏れや、阿部弘輝選手(3年)がレース中に観客と接触するアクシデントもあったが、無事に5位通過を果たしました。鈴木聖人選手(1年)が初めての予選会で個人総合49位の結果を残すなど、明るい材料もあった予選会でした。
 

●東京国際大学(10時間41分15秒)

レース経過を見ていると、前半は抑えて後半ペースアップする作戦だったようです(10km通過時点では総合12位)。前回の予選会では10位通過でしたが、今年はチームの5~9番手が1時間4分台でゴールしているため、確実に戦力は上昇している印象です。
 

●大東文化大学(10時間42分16秒)

序盤は上位で積極的なレースを展開。後半は全体的にやや失速した印象ですが、チーム1番手から10番手まで1分34秒の間にまとまってゴールしています。選手同士の戦力の差がないので、箱根駅伝でどの区間を走っても穴が空きにくいチームだという印象を受けました。
 

●中央大学(10時間42分55秒)

前回の3位通過からは順位を下げましたが、堀尾謙介選手、中山顕選手(共に4年)が上位でゴール。主力の欠場者もいたため、復帰すれば箱根駅伝ではさらなる上積みも期待されます。
 

●国士舘大学(10時間45分39秒)

チーム下位選手が苦戦したものの、ライモイ・ヴィンセント選手(1年)、住吉秀昭選手(4年)が上位でゴールし、タイムを稼ぎました。8位通過の中央大学まで2分44秒差がつき、安全圏ではありませんが通過を果たしました。
 

●山梨学院大学(10時間46分27秒)

今年の予選会で最も苦戦した学校と言えると思います。4年生が奮起し、チームの上位5名を4年生が占めましたが、主力の永戸聖選手(4年)、ドミニク・ニャイロ選手(4年)が抜ける次回は踏ん張りどころかもしれません。
 

●上武大学(10時間46分51秒)

戦力ダウンが囁かれましたがギリギリの11位通過。終盤にペースをあげた選手が多く、短距離選手のように胸を突き出してゴールする選手もいるほど。山梨学院大学同様、今回出場した選手は4年生が多く、新戦力の底上げが急務と思われます。
 

来年はさらに「激戦」に?

毎年、箱根駅伝予選会は手に汗握る展開となり、ここでは名前を挙げませんでしたが、今年は次点の麗澤大学がボーダーラインから1分50秒差のところまであがってきています。麗澤大学のように、新鋭校も力をつけており、また、次回は出場枠が従来の10枠に戻る可能性が高く、出場権をめぐる争いはさらに激しくなるでしょう。
 

予選会に向けた調整が必要になるということに加え、予選会独特の雰囲気の中で戦わなくてはならないというリスクを考えても、「箱根駅伝でシードを獲りたい」「予選会には出たくない」という声も多々聞こえます。
 

来年1月2日、3日の箱根駅伝で、今回の予選会で出場権を獲得した大学が、すでにシード権をとっている大学にどれだけ食らいつき、シード権を獲得できるのか、見逃せません。