「ハマスタ」増築・改修で収容人数を3万5千人に

横浜スタジアムの増築・改修イメージパース(画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
横浜スタジアムの増築・改修イメージパース(画像提供:横浜DeNAベイスターズ)

横浜DeNAベイスターズは、2017年11月16日(木)、同月から着工予定の横浜スタジアム内外の増築・改修工事の詳細情報について、記者説明会を行った。工期は2020年2月ごろまでで、収容人数を2万9千人から3万5千人に増席する。回遊デッキやエレベーターも新設し、横浜公園との一体化やバリアフリー化の推進を目指す。


 

街と市民に開かれ、伝統を継承する「ボールパーク」へ

ハマスタ増築・改修について説明する、横浜DeNAベイスターズ・岡村信悟代表取締役社長(横浜スタジアム社長も兼任、2017年11月16日撮影)
ハマスタ増築・改修について説明する、横浜DeNAベイスターズ・岡村信悟代表取締役社長(横浜スタジアム社長も兼任、2017年11月16日撮影)

説明を行った横浜DeNAベイスターズと横浜スタジアムの岡村信悟代表取締役社長は、増築・改修計画のポイントとして、「街と市民に開かれたボールパーク」「伝統を継承し、世界に誇るボールパーク」の2点を強調した。

「ボールパーク」とは、球場そのものがエンターテインメント施設となるような、さまざまな機能を備えている球場のこと。横浜DeNAベイスターズは、2012年シーズンから「コミュニティボールパーク化構想」を掲げ、野球を体感したことがない人も含め、さまざまな人が野球をきっかけに集い、コミュニケーションを育むような地域のランドマークとなりたいと、プロ野球を通じたまちづくりプロジェクトである「I ☆ YOKOHAMA」(☆=love)を具現化する活動を行っている。

増席について、横浜DeNAベイスターズとなった2012年から2017年までの期間、年間来場者数が約80%アップ、2017年の主催試合の来場者数は198万人、座席稼働率96.2%というデータとともに、2020年東京五輪の正式種目として採用された野球、ソフトボールの主会場になることを挙げ、その必要性を説明。

バックネット裏と両翼合わせて客席を増席。収容人数は約6千席増となる約3万5千人(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
バックネット裏と両翼合わせて客席を増席。収容人数は約6千席増となる約3万5千人(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)

「チームとしては19年ぶり、横浜スタジアムになって40シーズン目という節目、合わせて現在の横浜スタジアムとしては最後というシーズンに、日本シリーズに進出できたことはすばらしいこと。ますます地域、ファンの皆さまに期待を持っていただけるチームになったのではないでしょうか。しかし、横浜スタジアムでDeNAの試合が観たいと思っても、チケットがなかなか手に入らないという状況を何とかしたい。収容人数を約6千人増席することでかなり解消できるのでは」(岡村社長)

現段階では、2019年3月までに右翼側スタンドとバックネット裏、2020年2月までに左翼側スタンドを増築する予定となっている。「増築にあたっては、横浜公園の一部を封鎖するなど、市民の皆さまにもご迷惑をおかけいたしますが、ご理解願います」と、市民への協力を呼び掛けた。

外観は、横浜スタジアムがある関内地区の歴史的建造物に多く見られるレンガ調(スクラッチタイル)を基本としたデザイン。横浜の歴史ある景観との調和を目指す(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
外観は、横浜スタジアムがある関内地区の歴史的建造物に多く見られるレンガ調(スクラッチタイル)を基本としたデザイン。横浜の歴史ある景観との調和を目指す(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)


 

屋上テラスや個室などの新たな席種や回遊デッキを新設

バックネット裏最上段には、屋上テラス席や個室観覧席の新設も予定している。試合がない日は、パーティスペース等に利用できるようにするという。「約30mの高さがあるので、みなとみらい21地区などを見渡せるでしょう」(岡村社長)
 

バックネット裏最上段には屋上テラス席や個室観覧席が新設予定(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
バックネット裏最上段には屋上テラス席や個室観覧席が新設予定(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)


また、回遊デッキも新設し、試合がない日は公園の一部として開放、市民の活用を推進する。回遊デッキにも「DREAM GATE(※)」を設け、センターバックスクリーン横からグラウンドを眺めることができる。1階部分には、飲食、物販スペースも設け、街に新たなにぎわいを創出したいとしている。合わせて、エレベーター8基、スロープなどを設け、バリアフリー化も推進する。

※現在は横浜スタジアムバックスクリーン下の搬入口がある場所に設けられており、一般開放の際には横浜公園側から球場内がグラウンドレベルで見ることができる
 

回遊デッキを新設し、市民が公園として活用できるよう開放(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
回遊デッキを新設し、市民が公園として活用できるよう開放(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
回遊デッキ1階部分には飲食、物販スペースを新設(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
回遊デッキ1階部分には飲食、物販スペースを新設(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
回遊デッキにも、街に開かれたボールパークを象徴する「DREAM GATE」を設置(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)
回遊デッキにも、街に開かれたボールパークを象徴する「DREAM GATE」を設置(画像はイメージ、画像提供:横浜DeNAベイスターズ)

 

球場大改修とエリア全体の再開発との相乗効果に期待

岡村社長は「都市空間創造球団となるよう、チャレンジしていく」と意欲を示した(2017年11月16日撮影)
岡村社長は「都市空間創造球団となるよう、チャレンジしていく」と意欲を示した(2017年11月16日撮影)

横浜DeNAベイスターズと横浜スタジアムは、「コミュニティボールパーク化構想」を街レベルにまで広げて展開する「横浜スポーツタウン構想」も2017年3月から進めている。行政組織、パートナー企業と連携し、野球を含むスポーツをきっかけとした「エンターテインメント」「観光」「ビジネス」「居住」など、複合的機能を備えた都市空間の創造を目指すというもの。

その一環として、横浜スタジアムと同エリアにある横浜文化体育館の再整備事業にも、協力企業として名乗りを上げている。また、横浜スタジアムに隣接し、2020年に移転する横浜市現庁舎についても、「どのような形になるかは未定だが、スポーツを切り口として関わることになると思う。エリア全体の再開発と相乗効果を発揮しないと意味がない」と、話した。

岡村社長は今後の展開について次のように語った。

「横浜スポーツタウン構想を進めることで、プロ野球球団から都市空間を創造するような球団となるよう、チャレンジしていきたい。大きなきっかけが、2020年まで続く大改修となります。横浜スタジアムは傾斜がきついといった独特の形状がありますが、そのおかげでより大きな声援となり、選手たちを後押ししてくれたのでは、とも思っています。

新設したほうが費用は少なく、工期も短くてすむかもしれません。しかし、この場所だからこそ意味がある、と考えます。横浜開港以来の伝統、横浜スタジアムの歴史を認識し、次世代に継承し、世界に発信していくことにも力を入れていきたい。

何よりも、ファンの皆さんが球場に足を運び、この空間を創り、チームの闘いに参加するということが重要です。そのために私たちは、この空間をよりエキサイティングなものにしていきます。そして、試合以外の日も含め、365日、エリア全体のにぎわいを創出できるよう、今回の大改修の計画の実現に向けて、横浜市や市民の皆さまのご支援をいただきたい」(岡村社長)

 

横浜スタジアムの伝統を継承するイベントを開催

横浜DeNAベイスターズと横浜スタジアムは、横浜スタジアム改修記念として11月23日(祝・木)には、横浜スタジアム40年の歴史を支えた名選手たちが集結する「ハマスタレジェンドマッチ」が開催される(チケットはすでに完売)。合わせて、11月20日(月)~11月23日(祝・木)の期間、I ☆ HAMASTA WEEK「ハマスタの、今までとこれから」展を横浜スタジアム レフトブルペンほかで開催する。

横浜スタジアムを舞台に、記憶に残るドラマやイベントを貴重な歴史的資料とともに多数紹介する、ここでしか見られない特別展示となっている。合わせて、大規模増築・改修を経て、2020年に完成予定の横浜スタジアムの新たな姿を模型やCGなどで紹介する。入場は無料。有料でハマスタツアー特別版を予定している。詳細は下記公式ページにて。

URL:I ☆ HAMASTA WEEK「ハマスタの、今までとこれから」展

URL:横浜DeNAベイスターズ


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