銀行系カードローンの躍進

個人の方がすこしばかり現金が必要だなという場合、消費者金融や銀行のカードローンで現金をキャッシングすることがあると思います。
 

かつて消費者金融は、多くの貸し出しを実施していましたが、総量規制(年収の3分の1を超える貸付が禁止される仕組み)の影響で貸出残高を減らし、他方で銀行のカードローンは総量規制の対象でないため貸出残高を伸ばしているようです。
 

もっとも、高利であることや手軽に借入をすることができることもあり、借入額が返済能力を超えてしまっている人も出てきます。このような人を多重債務者といいますが、最近は、銀行系カードローンの借入がかさみ、返済不能となった結果破産に至っている個人の方が多いように感じます。実際、2016年より個人の自己破産申立件数が下げ止まりの様子を見せているようです(参照:自己破産が13年ぶりの高水準に)。そこで、借金を返済できなくなった場合の対処法を考えてみます。 
 

借金が返済できない場合の対処法

法律上の対処法としては、

破産
個人再生
任意整理
特定調停

という手続があります。
 

「破産」は借金を0にするための手続

簡単に言うと借金を0にするための手続です。
 

ただし、厳密にいうと破産手続は、債務者の財産を債権者に配当するための手続です。裁判所によって手続は進められます。例えば、多重債務者が100万円の財産を持っており、500万円の負債を抱えている場合、この100万円を債権者に平等に配当するのが破産です。分配後は400万円の負債が残るわけですが、その後、裁判所から免責許可決定という裁判を受けることによって借金が0、厳密に言うと借金を返済する義務が無くなります。
 

破産のメリットやデメリット

破産した上で免責許可決定を受ければ借金が0になるわけですので、将来の生活の建て直しが圧倒的に容易になります。これは大きなメリットです。
 

デメリットは、先ほど述べた通り、破産は、債務者の財産を分配するための手続ですので、例えば、自宅、自動車、生命保険等の財産がある場合、原則として金銭に換えて、債権者に配当しなければなりません。結婚をして子にも恵まれてマイホームを購入し、学資保険や生命保険にもそれなりの期間加入しているようなビジネスパーソンが破産しなければならなくなると、マイホームの売却、学資保険や生命保険の解約を強いられるということです。
 

マイホームは何とか守りたい…そんな時は「個人再生」を

「マイホームのローンを返済中なのだけれど、その他の借金も増えてしまった。一定の収入があるので幾らかは返済に回せるのだけれど、とても今の負債額を完済できないし、とはいえ、マイホームは何とか守りたい」という方がいます。このような方には個人再生という手続がぴったりだと思います。
 

個人再生も債務者が地方裁判所に申立てをして行う手続です。
 

個人再生は、マイホームのローンは別扱いとした上で、その他の借金の残債務を圧縮し、圧縮後の借金を3~5年かけて毎月少しずつ返済していく方法です。
 

メリットは何と言ってもマイホームを残せるということです。また、それ以外にも例えば解約したくない生命保険がある場合、破産であれば原則解約ですが、個人再生でしたら一定の条件の下、解約せずに進めることができます。
 

債権者と交渉する「任意整理」と「特定調停」。違いは?

任意整理は、弁護士や司法書士が債務者の代理人となり、各債権者と返済方法について交渉し、借金の減額や分割で支払う旨の合意を取り付ける方法です。
 

個人再生のように大幅な債務の減額は見込めませんが、収入があって分割であれば返済できる方や、まとまったお金が準備できる方は一括で支払って整理することができます。メリットは、裁判所を利用しない点で柔軟に進めることができ、場合によっては早く解決すること、一般的に債権者と示談する場合、将来にわたっての利息がカットされますので、約定通り返済するのと比べれば返済総額は減少します。
 

なお、特定調停は、裁判所を介した任意整理のような手続です。
 

返済に困るようになったら早めに相談を

借金の問題は、必ず解決する問題ですので、返済に困るようになったら弁護士、司法書士に相談すべきです。自治体等でも相談窓口を設けていることが多いですから、そこでも大丈夫です。色々自分で手を打ったけども、結局うまくいかず、法律家のところに相談に来たときには手の施しようがなくなっており、不本意な破産をするしかないというのはよくある話ですので、とにかく早めに相談して欲しいです。