元KAT‐TUN・田中聖が大麻所持容疑で逮捕…どんな罰則がある?

人気アイドルグループ「KAT‐TUN」の元メンバー田中聖容疑者(31)が24日、東京・渋谷区の路上で大麻を所持していたとして、警視庁渋谷署に大麻取締法違反容疑で現行犯逮捕された。

運転席と助手席の間から大麻の花が見つかる…

人気アイドルグループ「KAT‐TUN」の元メンバー田中聖容疑者(31)が24日、東京・渋谷区の路上で大麻を所持していたとして、警視庁渋谷署に大麻取締法違反容疑で現行犯逮捕された。

田中聖
第6回沖縄国際映画祭レッドカーペットに登場した田中聖=2014年3月23日(写真:MANTAN/アフロ)

報道によると、24日午後6時ごろ、パトロール中の警察官が不審な車両を発見。1人で乗っていた田中容疑者に職務質問したところ、運転席と助手席の間から若干量の大麻の花が見つかったという。田中容疑者は容疑を否認しているという。
 

参照:KAT―TUN元メンバーを逮捕 大麻所持容疑、警視庁(共同通信)
 

大麻は所持しているだけでも罰則がある。これに関して医師の清益功浩氏が『薬物乱用はなぜ危険? 各薬物の種類と危険性』が解説をしている。
 

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大麻を所持するとどんな刑罰がある? 

大麻は、大麻取締法によって輸入・輸出・栽培で7年以下の懲役、所持・譲渡・譲受で5年以下の懲役が科せられるという。3年より越える懲役の場合は執行猶予が付かないので、刑務所に入らないといけない。
 

<参考>

  • 覚醒剤…輸入・製造で1年以上の懲役、所持・譲渡・譲受・使用で10年以下の懲役
  • MDMA…輸入・製造で1年以上10年以下の懲役、所持・譲渡・譲受・使用で7年以下の懲役
  • 危険ドラッグ(指定薬物)…製造、輸入、販売・授与、販売・授与の目的での貯蔵・陳列で5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金またはこれを併科、所持、使用、購入、譲受で3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金またはこれを併科


なぜ、法で規制されているのか。それについては、薬物乱用のリスクを正しく理解することが必要になる。
 

自分の意志で薬物使用をコントロールできなくなるリスク

清益氏によると、自分の意志では薬物使用をコントロールできなくなってしまう「薬物乱用」の状態になると、心身ともに大きな悪影響を受けて、薬物を止めても回復できなくなってしまうという。
 

どうして薬物乱用状態に陥ってしまうのか。これは、薬物に、「依存性」(何度も繰り返し使うようになったり、それが無いと心身の状態を維持できなくなったりすること)と、「耐性」(薬物の効果に対する抵抗力が出てしまい、効力を維持するために使用量が増えてしまうこと)という特性があるからだ。
 

つまり、薬物乱用は簡単に止められるものではないのである。

「人の意志はそこまで強くなく、一旦薬物使用を開始してしまうと、脳にもダメージが及ぶために、意志の力で解決できるものではなくなります」(清益氏)
 

こうしたところからも、薬物乱用から自分自身や社会を未然に守るために罰則があるのだ。
 

大麻の作用・危険性

今回話題となっている大麻特有の危険性には何があるのだろうか。
 

清益氏によると、大麻は、マリファナ、ハシッシュ、ハシッシュオイルなどの名称があるという。
 

作用としては、気分よく陽気になることが多いが、危険性としては、感覚が過敏になってしまうために、感覚のバランスが崩れて体調がおかしくなったり、思考に一貫性が無くなって感情的になったり、幻覚、妄想が出てきたりする。また、陽気な状態ではなく、やる気のない状態に陥ることもあるほか、生殖機能に影響することもある。
 

薬物乱用から身を守るために

清益氏は、薬物乱用から身を守るための心構えとして以下のようなことを述べている。
 

「自分の健康は、自分で守らなければなりません。特に薬物乱用は、自分のことだけではありません。周りの人を傷つける可能性も高いのです。そして薬物乱用は、自分は止められると思うから、一度くらいなら大丈夫という過信が最も危険です。

決して、最初から手を出さないのが一番の対策です」
 

【関連リンク】

薬物乱用はなぜ危険? 各薬物の種類と危険性

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