韓国・ソウルのカフェといえば、洗練された空間や写真映えするスイーツを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、一人で訪れてみると、その魅力はさらに深まります。
誰かと一緒では気兼ねしてしまうほどスイーツをじっくり鑑賞したり、座る場所を悩み抜いたりできるのは、一人カフェならではのぜいたくな時間です。
それは、洗練されたモダンな空間だけでなく、70年以上の歴史を重ねてきた昔ながらの喫茶店でも同じこと。待ち時間さえ愛おしく思えるような場所で、ただ自分だけの時間に没頭する——そんな過ごし方がソウルにはあります。
ソウルを幾度となく一人で旅してきた「おひとりプロデューサー」まろさんの著書『だから、ひとりソウル』(主婦の友社)から一部抜粋し、自分のペースで過ごす時間そのものを愛せる、とっておきの2軒をご紹介します。
※本記事で紹介している商品の購入やサービスの利用により、売上の一部がオールアバウトに還元されることがあります。
一人だから、心ゆくまで。“鑑賞”したくなるスイーツ
食べるのがもったいないほど、美しいスイーツが提供される「Cafe MAA」。これを言葉の表現に留めず、私は実際にまず“鑑賞”します。時にはお皿を動かし、あらゆる角度から眺めて。まるでアート作品と向き合うかのように、食べる前の数分間じっと眺めます。一人だからできる贅沢かも、なんて思いながら。
お気に入りは「ゲイシャアイスクリーム」。綺麗に渦を巻いたジャスミン味のアイスクリームの中に、いちごのコンフィチュールとローズのソースが隠されていて。爽やかで甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がり、「ああ今日もやっぱり来て良かった」と心から思います。
席選びも、ここでの楽しみの1つ。店内は広く、空間も複数に分かれているので「今日はどこで食べようか。あそこかな、いやここかな」とじっくり吟味します。その時々の私の気分に合わせて、好きな場所を選び、好きな景色を見ながら、好きなものを食べるのです。
また、お店のある延禧洞エリアは、閑静な住宅街の中に、クラフトショップや書店、毛糸店など幅広いソウルの文化に触れられる、個性的なショップが点在しています。お腹いっぱい満たされたあとは、ぜひ周辺をマイペースにお散歩してみてください。
「Cafe MAA」
住所:西大門区 延禧路11カキル48-10/서대문구 연희로11가길 48-10
営業時間:9:30~18:00(LO17:30)
休業日:無休
交通:地下鉄2号線 弘大入口駅
Instagram:@kaunis.maa
※店舗情報は書籍発売時点のものです。最新の情報は店舗公式SNS等でご確認ください。
待ち時間さえも愛せる、わたし好みの喫茶店
ソウルのカフェといえば、洗練されたモダンな空間を思い浮かべる方も多いかもしれません。
私もそうだったのですが、私自身はどちらかというと“渋い”場所が好み。その方がしっくりきて落ち着けるということもあって、特に一人でとなると、日本でも昔ながらの喫茶店を選ぶことが多いんです。
ソウルにも探したらあるのかもしれないと思っていたら、出会ったのが「学林茶房」でした。
創業は1956年。当時は近くにソウル大学のキャンパスがあり、学生たちの議論が活発に繰り広げられていたといいます。70年経った今も人気は衰えず、私が訪れるときも、待ち列がなかったらラッキーといった具合。一人だと退屈してしまうので、基本的に待つことは避けるのですが、ここは例外です。
なぜなら、長蛇の列でなければ、待っている間、店内全体を見渡せる“特等席”に腰掛けることができるから。年季の入ったポスターや壁を眺めたり、レコードから流れるクラシック音楽や楽しそうな会話に耳を澄ませたり。活気に溢れていて、そこに座っているだけで、なんだか元気をもらえるんです。
できるだけ長くあり続けてほしい。来るたびにそう願っています。
「学林茶房」
住所:鐘路区 大学路119 2F/종로구 대학로 119 2층
営業時間:10:00~23:00(LO22:30)
休業日:無休
交通:地下鉄4号線 恵化駅
※店舗情報は書籍発売時点のものです。最新の情報は店舗公式SNS等でご確認ください。
著者:まろ(おひとりプロデューサー)
メディア「おひとりさま。」を運営し、執筆やメディア出演を通じて、ひとり時間の魅力や過ごし方を提案。漫画『おひとりさまホテル』(新潮社)の原案を手がける。著書に『ひとりがいい旅』(ワニブックス)、『おひとりホテルガイド』(朝日新聞出版)など。



