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新学期の席順を「出席番号順にしない」理由とは?
そのほか、私が個人的にしている新学期準備として、「新年度の席順決め」と「手紙の配付準備」があります。
まず新年度の席順ですが、たいていは出席番号順の席から新年度をスタートする先生が多いのではないでしょうか。その方が先生にとって名前も覚えやすく、新学期がスムーズにスタートします。
しかし、子どもたちにとってそれが最善の席順かというと、そうとは限らないことがあります。
身長の高い子どもが一番前の席になったり、身長の低い子どもが一番後ろの席になってしまうこともあります。視力が悪かったり、難聴傾向があったりする子どもは前の方の席にしないと学習に支障があります。
子ども一人ひとりの発達の特性(ADHDやLDなど)にも配慮することも大切です。相性の悪い子ども同士が隣の席にならない配慮もします。
そうした情報を前年度の担任から引き継ぎ、それを元に意図的に席順を調整するようにしています。
また、新学期初日といえば大量に配付されるお手紙、プリント類があります。保護者の方も、毎年初日の大量のプリントチェックに一苦労されているかと思います。
実は、学級担任も始業式の日は、たくさんのプリント配付に時間を費やされます。年度始めは、さまざまな調査書を保護者に書いて提出していただきます。その用紙や学校だより、学年だより、健康だより、給食だより、時間割など軽く10枚以上はあります。
1学期の始業式の日は午前中のみで、3時間程度です。始業式が終わって教室に戻り、大量のプリントと教科書を配ったら「さようなら」の時刻になってしまったということもあります……。
あるとき、先輩から「前日までに封筒に全ての書類を入れておいて、当日は子どもたちにその封筒を渡すだけで済むようにしている」と聞き、私も実践してみました。
クラス全員分の封入作業は大変ですが、全てのプリントを入れた封筒を子どもたちに渡すだけでよいので、結果的に大幅な時間節約になりました。
新学期初日は時間がない中で教科書を配ったり新しい教材、教具に名前を書いたりと、子どもも教師もやらなければならないことがたくさんあります。そして、何よりも新しい友達や担任と出会う大切な1日でもあります。
そんな大切な1日の貴重な時間をプリント配付に費やさなくてもよくなったのは、教師だけではなく子どもたちにとっても大きなメリットでした。
子どもたちにとって大切な初日をよりよい日にするために、全国の先生方は春休みにさまざまな準備や工夫をされていると思います。
松下隼司さん
大阪府公立小学校教諭。令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰受賞。令和6年版教科書編集委員。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクール文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門優秀賞などの受賞歴を持つ。新刊『がっこうとコロナ』(教育報道出版社)など著書多数。voicyで『しくじり先生の「今日の失敗」』を発信中。
この記事の執筆者:大塚 ようこ
子ども向け雑誌や教育専門誌の編集、ベビー用品メーカーでの広報を経てフリーランス編集・ライターに。子育てや教育のトレンド、夫婦問題、ジェンダーなどを中心に幅広いテーマで取材・執筆を行っている。



