箱根駅伝、視聴率30パーセントめぐる「巨額マネー」はどこへ? 大学側が抱く収益構造への不信感

正月の風物詩、箱根駅伝のシーズンが巡ってきました。毎年、30パーセント近いテレビ視聴率を記録する「国民的な人気コンテンツ」。これに乗じて、ビジネスも拡大する一方です。大学スポーツは今後、どう変わっていくのでしょうか。(画像出典:PIXTA)

箱根駅伝イメージ
選手たちがどのメーカーのシューズを履くのか、業界関係者は注目している(画像出典:PIXTA)
102回目を迎える箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は、今回も予選会から激しい火花を散らしました。一方、その陰でビジネスを巡る別の戦いも繰り広げられていたのです。

激化するシューズメーカーの争い

「ぴあ」が発行する『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2026+ニューイヤー駅伝!』が、箱根駅伝の予選会に出場した42チームの499選手がどんなシューズを履いていたかを独自に調査し、その結果を掲載しています。 最も多くの選手が履いていたのはアディダスで159人(31.9パーセント)。次いでアシックス、ナイキ、プーマ、ミズノの順となっています。
あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2026+ニューイヤー駅伝! (ぴあMOOK)
あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2026+ニューイヤー駅伝! (ぴあMOOK)
ナイキが長距離用の厚底シューズを開発し、世界で初めてお披露目したのは2016年のリオデジャネイロ五輪でした。飛躍的な好記録を期待できるとあって、箱根駅伝でも2018年からナイキがシェア1位となり、それ以降は市場を席巻していました。
 
しかし、各メーカーが開発にしのぎを削った結果、2025年の前回大会でアディダスが1位となり、アシックスが2位に。ナイキは両社の後塵(こうじん)を拝して3位に陥落しました(スポーツ用品販売「Alpen Group」のWebマガジンより)。
 
選手がどのメーカーのシューズを履くかは市民ランナーの購買傾向にも影響を与えます。それだけに、箱根駅伝におけるシェアの獲得はメーカーにとって死活問題なのです。

2021年からユニホームに企業ロゴ

ビジネスが絡むのはシューズだけではありません。選手が着用するユニホームに、スポーツ用品メーカーとは別に協賛企業のロゴが付くようになったのは、2021年大会からです。
 
世界陸連の広告規定が改定され、日本陸連はシャツとパンツにスポンサーのロゴを入れることを認めました。その結果、箱根駅伝でも各大学がチームの強化や選手の経済的負担を減らすことを目的にスポンサー契約を結ぶことが可能になったのです。
 
例えば、駒澤大学は「ヒロセ電機」と「みんなの介護」、東洋大学は「求人ボックス」と「セブン銀行」、帝京大学は「フランスベッド」、日本体育大学は「アリナミン」、立教大学は「勘定奉行」と「たのめーる」というように、企業名や商品名、サービス名などのロゴが入ります。
 
3連覇を狙う青山学院大学のユニホームには合宿を行う新潟県の「妙高市」と熊本県の「水上村」のロゴが入っています。自治体がスポンサーというのは珍しいケースですが、支援を受けた地域の知名度向上や観光振興に一役買っているといえます。
 
2025年の前回大会は、テレビ視聴率が往路27.9パーセント、復路28.8パーセントで、往復の平均は28.4パーセントでした(ビデオリサーチ社調べ、関東地区)。30パーセント近い高視聴率はNHKの紅白歌合戦に迫るほどで、国民的行事ともいえる注目度の高さです。その中で選手たちは図らずも「走る広告塔」となっている現実があります。
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箱根のタブー? 収益の行方は
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