しかし、今や11月11日は某チョコ菓子の日など、群雄割拠ひしめく記念日の激戦区。蘇の説明からしないといけないチーズの日は、どうしても埋もれがち……。
そこで今回は、国内売上ナンバーワンで昨年70周年を迎えた、雪印メグミルクの超ロングセラー商品「6Pチーズ」担当者に直撃! 6Pチーズをもっと好きになっちゃう、知られざる豆知識を聞きました。
6Pチーズの「P」はピースではない
6Pの正式な読み方は、ロクピーではなく「ロッピー」。パッケージにも書いてあります。
雪印メグミルクの乳食品事業部チーズグループ「6Pチーズ」担当・沖川哲也氏によれば、1935年に発売された6Pチーズの前身となる商品「6ポーションチーズ」に由来しているとのこと。円形の容器に6つのチーズが入っていることから「6P」と呼ばれるようになり、1954年から正式な商品名になったそうです。
もしも「6ポーションチーズ」のままだったら、今ごろは「ロッポー」と呼ばれていたかもしれませんね……!
製法は「丸いチーズを6等分にカット」ではない
さらに驚愕(きょうがく)の事実が判明!「6Pチーズはその形状から、円形のチーズを6等分にカットしていると思われがちなんです」とのこと。えっ、違うんですか!?実際には、最初から三角形に成型したチーズを6個ずつケースに入れているそうです。アルミ箔をセットした三角形の枠に、加熱したチーズを流し込み、ふたをして端を折り込んだものを6個ずつケースに入れてから、急速冷蔵して完成。知らなかった……。
逆に大変そうに感じますが、それでも「6Pチーズ」の形がずっと変わらない理由は「ナチュラルなチーズらしい形を残したかったから」だそうです。確かにチーズといえば、あの形ですもんね!
「デザインや色味についても、誕生当初から大きく変えずに守り続けています。70年間ほとんど変えずに続けられているのは、それだけ多くの方の日常になじんでいる証しだと思っています」とのこと。
6Pチーズが愛されているのは、伝統を守りつつも食べやすさの追求をしてるからなんですね。
消費者がたまたま見つけた「偶然の産物」
確かにあの形はチーズらしくて好きだけど、みっちり入ってるから取り出しづらいんだよな、と思っているそこのあなた! 分かります。なかなか取れないから、一度どさっと全部テーブルに出して、食べない分を元に戻したりして。でも実は、超簡単な取り出し方のコツがあるんです。その方法とは、ラベルの雪印マークの部分をつまんで取り出す! ちょうどヒラヒラになっているので簡単に取り出せます。めちゃくちゃ便利!
「あのラベルのヒラヒラは、つまみやすくしようと考えてつけたわけではないです。製造工程上の都合で、ラベルを貼る際に自然とあの形になる、いわゆる“偶然の産物”です」との回答が。意図してなかったんだ……!
SNSで「ここをつまむと取りやすい!」という投稿が話題になっているのを見つけて、「その手があったか!」と担当者一同うなったとのこと。
「私たちが意図したものではありませんが、実際にやってみるとすごく利便性も高かったため、このたび“6Pチーズ担当公認”とさせていただければと思います。まだやったことない方には試していただきたいです!」と担当者も太鼓判。
11月11日は、チーズの日。ぜひ「6Pチーズ」を楽しんでみてはいかがでしょうか。その際は優雅にヒラヒラをつまんで取り出して、周りをびっくりさせちゃいましょう!



