視聴者を戸惑わせない見事な“セルフプロデュース能力”
手越さんが2025年に出演した番組は、『イッテQ!』をはじめ、『ダウンタウンDX』や『しゃべくり007』など日本テレビの番組が多かった印象です。しかし、9月8日には15年ぶりに『ネプリーグ』(フジテレビ系)、さらに9月18日には『ラヴィット!』(TBS系)など、さまざまなテレビ局の番組に出演。実力が認められた証拠だといえるでしょう。 『ネプリーグ』には、「平成チーム」の一員として参加し、「負けたくないですね。クイズの場では先輩・後輩は関係ないですから。ぶちかまします」など、盛り上がるコメントを連発。『ラヴィット!』では、ロックバンド・T.N.T.のメンバーとして登場し、人気企画「ビリビリPK合戦」で2回もビリビリを食らうことに。リアクションもバッチリで、こちらでもスーパースターとしての貫禄を見せました。手越さんがテレビ番組に復帰できたのは、昔と変わらない姿を見せているからだと考えます。数年間のブランクがありますが、どの番組でも視聴者が思う手越さんのイメージそのままのコメントやリアクションを披露。視聴者だけでなく、関わる芸能人も手越さんを扱いやすく、さまざまな番組にキャスティングされているのだと考えます。 例えば、9月26日に放送された『行列のできる相談所 芸能人事件簿2時間スペシャル』(日本テレビ系)では、ネット上のフェイク記事への独自のスタンスを公表。「アンチとかマイナスのこととかフェイクAIとか含めて話題にされてりゃいいと思っちゃう」として、「俺のこと好きだなと感じる」とポジティブ発言をしました。こういった昔から変わらないキャラクターを貫き通していることで、視聴者は久しぶりの登場でも違和感なく手越さんを見て笑えます。見事なセルフプロデュースだといえるでしょう。
『ぼくたちん家』で俳優としてもブレークなるか?
バラエティー番組で結果を残し続ける手越さんですが、2025年は俳優として復活する可能性もあります。出演する『ぼくたちん家』ですが、秋ドラマの中でも異色の作品として注目されているからです。 同作は及川光博さんが主演を務めるドラマで、及川さんはちょっと不器用で情に厚い主人公・波多野玄一を担当。手越さんが演じる作田は、人生も恋も冷めきったクールなゲイの中学教師です。ここ最近BLドラマが多くなっていますが、『ぼくたちん家』では15歳の少女・楠ほたるが重要人物として作品を面白くします。2人の前に現れる訳アリ少女のほたるは白鳥玉季さんが務め、「3000万円あります。家欲しいんですよね。私、あなたを買います」と言い放つところからドラマが展開。先のストーリーが分からないドラマで、放送前から大きな話題を集めています。 手越さんといえば、これまで『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』『デカワンコ』(ともに日本テレビ系)などのドラマに出演。関わった作品は少ないものの、印象に残る演技を見せてきました。今回、バラエティー番組で勢いをつけている中で、久しぶりのドラマ出演で注目を集めています。俳優として新たな魅力を発揮できれば、演技の仕事も多くなる可能性が大です。
本格復帰を果たせるか? 手越祐也の今後から目が離せない!
ここまで、手越さんがどうやって再ブレークを果たしたのかを検証してきました。2025年に出演した番組をすべて見た感想としては、企画の趣旨をしっかり理解したトークやリアクションが毎回できている印象です。空回りしている様子はなく、視聴者から高評価を得ていると感じます。今後は、俳優として注目されることで、各局のバラエティー番組に呼ばれる機会がさらに増えることでしょう。そういった意味でも、手越さんは本格復帰を果たすと考えます。 困難を乗り越えて、再ブレークを果たした手越さん。ドラマ『ぼくたちん家』のヒットも含め、年末にかけてさらに芸能界をにぎわせてくれそうです。
この記事の執筆者:
ゆるま 小林
元テレビ局スタッフ
長年に渡ってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
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