(質問)
面接でリモートワークができるか質問したら落とされました。聞かない方がよかったですか?
(回答)
面接でリモートワークについて質問したことが、面接不通過の理由である可能性は低いです。しかし、質問の仕方やタイミングによっては、ネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
詳しくは以下で解説します。
面接で最も重視されるのは「あなたが会社に何をもたらすか」
「リモートワークの質問ばかりされてがっかりする」———筆者が最近、企業の人事担当者からよく聞く話です。面接は企業と求職者の相互理解の場ではあるものの、企業側がまず知りたいのは、「入社後、あなたはどのような貢献をしてくれるのか」という点です。
そのため、面接の序盤でリモートワークばかりに話が集中してしまうと、「仕事内容よりも、自分の都合を優先しているのではないか」「入社意欲が低いのでは」と受け取られるリスクがあります。
リモートワークの質問は、タイミングと聞き方が鍵
リモートワークがどの程度できるかについて知りたいと思うのは当然のことです。質問するタイミングと聞き方を工夫することで、あなたの熱意や意欲を損なうことなく、知りたい情報を引き出すことができます。質問のタイミングは選考終盤か内定後がベスト
面接の序盤は、あなたのスキルや経験をアピールすることに集中しましょう。リモートワークについて質問するのは、面接官との信頼関係が築けてきたと感じる選考終盤や、内定後の条件確認の段階が理想的です。働き方への関心をアピールする聞き方に変える
「リモートワークはできますか?」と単刀直入に聞くのではなく、「社員の皆さんは、どのような働き方で業務を進めていらっしゃいますか?」のように、具体的な業務体制やチームの協業スタイルを探るような質問に変えるのも手です。これによって、あなたは入社後の働き方を具体的にイメージしようとしている、という積極的な姿勢をアピールできます。
どうしても早く聞きたいなら、逆質問で切り出す
リモートワークの優先度が高く早めに詳細を知って判断したいという場合は、面接の最後、「何か質問はありますか?」という逆質問のタイミングで切り出しましょう。「求人情報には、研修後、場合によってはリモートワークも可能とのことでしたが、どんな場合にどのくらいの頻度で可能となりますか? 通勤時間分を減らして業務に集中できるなら、それも魅力と思い伺いたいです」などと言った伝え方ならネガティブな印象は少ないでしょう。
面接序盤で聞かない方がベターなこと
リモートワークの可否以外にも、面接序盤で聞くのは避けた方がいいことがあります。給与やボーナス、福利厚生
仕事内容や貢献意欲よりも、お金や待遇に関心があると受け取られがちです。もし給与体系に関心がある場合、「御社では、社員のどのような成果や行動が評価につながりますか?」のように、評価制度について質問することで、前向きなアピールに変換できます。
有給休暇や残業時間、休日
働く前から「いかに休めるか」を気にしていると思われ、「仕事への熱意がない」と判断される可能性があります。例えば、「繁忙期、閑散期などありますか? 繁忙期と閑散期では、どの程度の差があるものでしょうか?」などの聞き方であれば、おおよその残業時間や休みの取りやすさが把握できると思います。面接で企業側が知りたいのは「早期に戦力化する人か」「社風や組織にマッチするか」です。あなたが会社に貢献できることをしっかりと伝えた上で、働き方についても確認していく。この順番が損をしない転職活動につながるでしょう。
この記事の執筆者:
三ツ橋 りさ
『type』編集長
2006年4月、株式会社キャリアデザインセンターに入社。転職情報誌『Woman type』の編集を経て、転職サイト『女の転職type(旧・女の転職@type)』のUI/UX改善やサイトリニューアルなどに従事。13年04月~15年12月まで『女の転職type(旧・女の転職@type)』の編集長に就任。産育休を経て16年11月より転職サイト『type(旧・@type)』の編集長として復職。19年10月より2度目の産育休を取得し、21年5月に復職。21年6月からtype編集長に就任し現在に至る。 type■https://type.jp/ 女の転職type■https://woman-type.jp/
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