M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
#5のテーマは「BTSの入隊」というビッグニュースと、韓国の兵役について。意外と知られていない基本的な制度や、今のファンたちが選ぶ、除隊の“前向き”な待ち方とは?
【前回の記事(#4)はこちら】
釜山ライブで「落とし物ツイート」が拡散、改めて見えたARMYのギブ&ギブ精神
編集担当・矢野(以下、矢野):ゆりこさん、10月16日はKCONに参加されていたとのことですが、その日はBTSの釜山ライブとも重なっていましたよね。ということは……。
K-POPゆりこ(以下 ゆりこ):しっかり落選でしたよ、釜山は(大きなため息)。ツラい気持ちを切り替えて、日本でNewJeansをガッツリ応援させていただきました。でもやっぱり諦められず、KCONの開演前までBTSの配信を見ようと頑張りました。
矢野:ちゃんと見られましたか? アクセスが集中しすぎて、配信を見られなかった人が大勢いたってニュースで見たのですが。
ゆりこ:そうなんです! 途切れ途切れでしょっちゅう固まる。待ち受け画面? って空目するような静止画ジミンに泣きました。もしやKCON会場のみんなも同時接続しちゃってる? とか、先週スマホ変えたせい? とか疑ったのですが、どうも他のアミ友(BTSファン仲間)たちもダメだったみたいです。
矢野:やはりそうでしたか。世界中のARMY(BTSファン)が見ようと必死だったんじゃないでしょうか。結局は後日に再配信しましたよね。僕は打ち上げられる花火の壮大さにびっくりしちゃって……。“さすがBTS”って思いました。
ゆりこ:直後から再配信を望む声が上がっていましたよね。無事にお家で堪能できてよかったです。その一方で「やっぱり現地で見たかったな」と思っちゃいました。
矢野:今回は僕も配信で楽しんだわけですが、公演のカッコ良さは言わずもがなとして、何か気になったトピックはありましたか?
ゆりこ:KCONの現場でも、たびたびTwitterを開いては釜山情報を追っていたのですが、やはり「ARMYの協力体制」と「団結力」はすごいなと思うことがありました。今回、現地で財布やパスポートなど貴重品を無くして困っているファンの人たちがヘルプの投稿をされていたんです。他にも「誰かの落とし物を拾って届けました」という投稿もあり……。私も微力ながらリツイートさせていただいたのですが、あっという間に何千、何万のRTや反応があって。
矢野:前回の記事でも話題に上がった「K-POPファンのSNS拡散力」にも通じることですが、やっぱりARMYは情報を広めるパワーがありますね。その力を単にBTSのため、自分の推し活のためだけではなく、仲間のためにも使うというところがすごくないですか? さらに数が集まると威力が何倍にもなるという。
ゆりこ:まさに。以前とあるお仕事で学術的に「ファンダム」や「ファンエコノミー」について研究されている大学教授とお話しする機会があったのですが、その際にも「K-POPファンダムはギブ&ギブの世界」、誰かのために他言語に翻訳してあげたり、情報を教えたり、「貢献し合う」という特性があるよねっていう話が出まして。それを体現している出来事だなと思いました。
矢野:もしかしたら当分の間、7人のステージが見られないかもしれない……。そんな大事な公演を仲間みんなで見届けたい、そんな気持ちも感じられます。それは会場に行けなかった人も含めです。そこで、やっぱり避けられないのが入隊決定のニュースなのですが。釜山公演の2日後に発表されましたよね。
ゆりこ:もしかして釜山で何か大きな発表があるのでは? とうわさになっていたので、「あ、無かったんだ」と思った翌々日のドーン! 予感はしていたけれど衝撃でしたね。
矢野:単純な疑問なんですが、なぜ釜山公演で発表しなかったんでしょうか。まだ言えなかったのかな? 勝手な予想ですが、ライブの段階では確定していたのでは? と思うんです。関連ニュースの雲行きからもやや匂い始めていましたし……。