筋肉を減らさず脂肪を燃やす! 炭水化物を“毎食”食べて痩せる、京大式ダイエット法

美しく痩せるために大事な食事のバランス。ダイエット中でも「白米はしっかり食べてよい」ことを知っていましたか? これまでのダイエットの常識を覆す、新しい脂肪燃焼メソッドをご紹介していきます。(画像出典:PIXTA)

(画像出典:PIXTA)
ダイエットに本当に必要な「食事の法則」とは(画像出典:PIXTA)
ダイエットをするときにまず思い浮かぶのは「食事制限」。特に炭水化物を抜く方法を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。しかし、満腹感を感じさせてくれる炭水化物を安易に抜くことは、かえって健康的なダイエットからは遠ざかってしまうことも。

ダイエット=体重を減らすことではなく、適切に食事をコントロールし、筋肉をつけながら美しい体にするメソッドを理解することが重要です。

京都大学名誉教授・森谷敏夫氏の最新著書『京大式 脂肪燃焼メソッド』から一部抜粋し、ダイエットに効果的な食事のバランスを紹介します。 

タンパク質不足は「隠れ肥満」の原因に 痩せたい人にこそタンパク質が必要な理由

炭水化物とともに食事の中で減らしてほしくないのが、タンパク質です。ダイエットをするのであれば、むしろ、タンパク質は多めにとることが大切です。

タンパク質は筋肉をつくる原料。不足すれば筋肉は痩せ細ってきて、リバウンドしやすくなったり、一見ほっそりしているけれど実は体脂肪率の高い「隠れ肥満」の状態に陥りやすくもなります。

タンパク質は食事誘発性の熱産生がもっとも多い栄養素でもあります。

たくさんのエネルギーを熱に変えることで、脂肪の燃焼を高めてくれますし、しかも、タンパク質を含んだ食品をとると、腸管から「GLP-1」という食欲抑制ホルモンが分泌されて、早く満腹感が得られます。
痩せたい人にとって、タンパク質はとてもありがたい栄養素なのです。

では、ダイエット期間中には、この大切なタンパク質をどのくらいとったらよいのでしょう。

食事は、「炭水化物6:タンパク質2:脂肪2」のバランスで

成人のタンパク質の1日の必要量は、体重1キログラムあたり1.2グラムです。この必要量の1.5倍、つまり体重1キログラムあたり、1.8グラムを目安にとれば、筋肉量を減らさなくて済むとされています。体重が50キログラムの人なら、タンパク質の摂取量は1日90グラムになる計算です。1食あたり、30グラムのタンパク質が必要になります。

参考までにあげておくと、卵1個、牛乳180ミリリットルの中にタンパク質は約10グラム含まれています。100グラム中のタンパク質含有量は、生のアジが約20グラム、マグロの赤身が25グラム前後、豚肉が20グラム前後、納豆が16グラムほど。このように見ていくと、かなりの量を食べなくてはならないことに驚かれる方も多いことでしょう。

タンパク質にも動物性、植物性、乳製品などいろいろ種類があります。筋肉をつくるには肉がいちばんすぐれてはいますが、肉ばかりでは、摂取できるアミノ酸に片寄りが出ますので、魚や納豆、チーズや牛乳、あるいは卵など、さまざまな食品をまんべんなくとることが大切です。

タンパク質の重要性が強調されるようになった昨今でも、まだ、「炭水化物:タンパク質:脂肪」の摂取量の割合を「6:1.5:2.5」にするように推奨している方が多くいます。けれど、タンパク質が担う大切な役割を考えれば、ダイエット中は脂肪の摂取量を抑えて、かわりにタンパク質を増やし「6:2:2」にすべきでしょう。
次ページ
白米はしっかり食べてOK! 反対に抑えたい成分とは
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』が戦争アニメ映画の金字塔となった3つの理由。なぜ「PG12指定」なのか

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    「まるでペットのようだったのに…」Suicaペンギン卒業で始まるロス。リュック、Tシャツ…愛用者の嘆き

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「空の絶対権威」には逆らえない!? JALの機長飲酒問題に思う、日本はなぜ「酔い」に甘いのか

  • 世界を知れば日本が見える

    【解説】参政党躍進に“ロシア系bot”疑惑、証拠なく“自民党の情報操作”との見方も