京都大学名誉教授・森谷敏夫氏は、著書『京大式 脂肪燃焼メソッド』で「自律神経を強くする食べものをとる」ことが大事だとしています。では、具体的にどのような食べ物が入るのか、本記事では同著の一部を抜粋・編集し、紹介します。
痩せたいなら「カレーを食べろ」? 自律神経を強くする食べもの5選
早食いやながら食いをやめ、よく噛んで、ゆっくりと食べることを身につけるとともに、食事の中で自律神経を鍛える方法があります。それは、自律神経を強くする食べものと飲みものを、積極的にとることです。自律神経を強くできる5つの食べものをご紹介します。
1. 1日おきに食べてもいい? スパイスがカギの「カレー」
カレーを食べると、汗が出ます。カプサイシンという辛み成分が交感神経をガンガン刺激して活性化させ、体温を上げて熱を発散させるためです。私など自律神経が強すぎるので、カレーを食べたら冬でも汗が吹き出します。それもそのはず、カレーを食べると、40〜50キロカロリーもの余分なエネルギーが熱として発散されるのです。この数字ひとつとっても、カレーがいかに交感神経を活性化させるかわかるでしょう。
自律神経が低下している人には、「1日おきにカレーを食べなさい」といいたいほど。1日おきが無理でも、週に最低でも2回は食べたいものです。
カレーにはいくつもの種類のスパイスが使われています。それらのスパイスが舌の知覚をピリッと刺激して、知覚神経を興奮させるのです。そして、その興奮が脳に伝わり、交感神経が活性化されます。つまり、カプサイシンだけでなく、カレーに含まれる各種スパイスも交感神経の活性化に一役買うことになるのです。
スパイスたっぷりの高級店のカレーを食べる必要はありません。市販のカレールーでつくったおうちのカレーでOKですが、カレーはカロリーが高くなりがちなので、肉ではなく、野菜やシーフードをメインの具にするとよいでしょう。
また、材料を炒める場合にはフッ素樹脂加工のフライパンを使って、油を使わないか、使ってもごく少量にするなどカロリーを抑える工夫をしてください。
2. 交感神経を刺激するほか、便秘予防や美肌にもつながる「キムチ」
真っ赤になるほどの大量の唐辛子の粉末が使われているキムチは、カプサイシンの宝庫です。カレーと同様、交感神経を刺激して、活性化させる高い効果があります。さらに、キムチは舌にピリッと刺激がきます。この「ピリッとした刺激」もまた、カレーのスパイス同様、舌の知覚を刺激し、交感神経が活性化されるのです。キムチは食物繊維が豊富で、乳酸菌を多く含む発酵食品。便秘を防いで、肌をキレイに保つ「美容食」ともいえます。
交感神経の働きが弱い人は、毎食、少量でもキムチを食べるとよいでしょう。



