「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
洗濯機で頻繁にエラーが発生し、運転が止まってしまいます。これって買い替えどきですか?
(回答)
エラーの原因や種類によっては、買い替えが必要になるかもしれません。
まずはエラーの内容を取扱説明書で確認しましょう
洗濯機のエラーが頻発すると、本当にストレスがたまりますよね。買い替えを検討する前に、まずエラーの原因と対処法を確認することが大切です。洗濯機のエラーは、必ずしも故障を意味するものではありません。多くの場合、特定の条件が満たされていない場合に表示される警告です。まずは以下のポイントを確認しましょう。エラーの内容を取扱説明書で確認
洗濯機に表示されているエラーコード(例:E01、C1など)をメモし、洗濯機の取扱説明書でその内容を確認してください。エラーコードごとに具体的な原因と対処法が記載されています。これが最も重要な第一歩です。それから、取扱説明書にしたがって対処してください。給水・排水経路を確認
給水エラーの場合は、給水栓(蛇口)が開いているかを確認してください。給水ホースが折れていないか、途中でつぶれていたり、ねじれていたりしないか確認しましょう。排水エラーの場合、排水ホースが正しく設置されているかを確認しましょう。ホースが高過ぎたり、途中で詰まっていたりすると排水できません。排水口近くにある糸くずフィルターにゴミや糸くずが大量にたまっていると排水不良の原因になります。毎回、または数回に一度は掃除しましょう。
洗濯物の量とバランスを調整する
脱水運転中に止まってしまう、もしくは脱水運転からすすぎ運転に戻ってしまう場合は、洗濯物が多過ぎる可能性があります。容量オーバーは回転不良や水流の乱れを引き起こし、エラーの原因になります。脱水時に衣類が偏ると、激しい振動を抑えるためにエラーで停止することがあります。一度ふたを開けて衣類を均一にほぐし、再度脱水を試してください。設置状況を確認する
洗濯機は水平に設置されていますか? ガタつきがあると、特に脱水時にエラーが出やすくなります。本体のアジャスター(脚)を調整して、水平で安定しているか確認しましょう。ドア・ふたの閉まり具合を確認する
ドアが開けっ放しになっていると運転できません。特にドラム式洗濯機の場合、ドアがしっかり閉まっていないと安全装置が働き、エラー表示されることがあります。パッキン部分に洗濯物が挟まっていないかも確認しましょう。これらのチェックポイントを試すことで、意外と簡単に解決するケースも少なくありません。
買い替えを検討すべき状態とは?
上記の対処法を試してもエラーが頻発する場合や、以下のような状況に当てはまる場合は、買い替えを検討する時期かもしれません。同じエラーが頻繁に、または複数のエラーが繰り返し発生する場合
一時的な不具合ではなく、内部のどこかに根本的な原因がある可能性が高いです。修理保証期間が過ぎている場合
保証期間内であれば無料で修理できることが多いですが、期間が過ぎている場合は全額自己負担となります。製造から年数が経過している場合(目安:6年以上)
洗濯機の一般的な寿命は6~10年が目安です。これ以上使用している場合、部品の劣化が進んでいる可能性が高く、1つの箇所を修理しても、すぐに別の箇所が故障するリスクがあります。最終的な判断は、修理費用と新しい洗濯機の費用、そして何より、日々のストレスや新しい機能への期待値を総合的に考慮して決めるのがよいでしょう。
All About ガイドがすすめる洗濯機:日立「BD-SX130KL」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。



