
(今回の質問)
JR品川駅に「2番線」が存在しないのはなぜ?
(回答)
かつて、JR品川駅(在来線)は欠番なく1~15番線まで存在した。しかし、混雑緩和のため旧3番線を廃止し、ホームを拡幅して旧2番線の乗り降りを3番線側に移動した。ここを新3番線としたため、2番線はなくなってしまったのだ。
分かりやすかった旧1~4番線
かつてJR東日本の品川駅は1~15番線で欠番なしだった(その東側にはJR東海の東海道新幹線ホームがあり、21~24番線まである)。2018年6月ごろから混雑緩和と利便性向上を目的とした構内改良工事が始まり、西側の山手線ホームおよび京浜東北線ホームの改良が行われた。それまでは、一番西側のホームが山手線専用で、その隣の西側から2番目のホームが京浜東北線専用と単純明快だった。

山手線外回り電車の乗降車ホームを変更

その影響で、京浜東北線の線路を1つずつ移動。4番線を京浜東北線北行き、5番線を京浜東北線南行きとした。東海道本線のホームは5~12番線と臨時ホームを含めて余裕がたっぷりあったので、ホームの大移動には至らなかった。

その結果、横浜・川崎方面から京浜東北線でやってきて、渋谷・新宿方面の山手線に乗り換える人は、階段やエスカレータでの移動がなくなり、降りたホームを数m歩くだけで山手線外回りに乗車できるようになった。ホームも拡幅されたので、品川駅構内の混雑緩和が図られた次第である。
こうして、改良工事は一段落したわけだが、1番線ホームの反対側は柵で閉鎖され、2番線は3番線と名前を変えて旧京浜東北線ホームに移動したのである。2021年12月5日のことだった。

山手線と京浜東北線相互の乗り換え方法

京浜東北線北行き(4番線)および山手線内回り(1番線)相互の乗り換えは、田町駅より北の駅なら同じホームでの乗り換えが可能な構造なので、あえて品川駅で乗り換える人は少ないと思われる。
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。