
(今回の質問)
iPhoneがなぜか100%まで充電されません。考えられる理由は?
(回答)
iPhoneが100%まで充電されない理由としては、「バッテリー充電の最適化」機能の稼働、もしくは本体温度の上昇が考えられます。
1. 「バッテリー充電の最適化」機能が働いている
iPhoneには、バッテリーの寿命を長く保つための「バッテリー充電の最適化」という機能があります。これは、バッテリーが完全に充電された状態が長く続くことを避けるためのもの。リチウムイオン電池は、フル充電の状態(100%)が長く続くと、バッテリーの劣化を早める可能性があるためです。
この機能がオンになっている場合、iPhoneはあなたの毎日の充電パターンを学習し、長時間充電器に接続すると予測されるときに、充電が80%に達した時点でいったん充電を遅らせます。そして、あなたがiPhoneを使い始めるであろう時間を予測し、その時間に合わせて100%になるように充電を再開します。
「バッテリー充電の最適化」が機能しているときに、ロック画面にいつ頃フル充電されるかを知らせる通知を表示させることもできます。

1. 「設定」アプリを開く
2. 「バッテリー」をタップする
3. 「バッテリーの状態と充電」(または「バッテリー状態」)をタップする
4. 「バッテリー充電の最適化」の設定をオンにする
iPhone 14モデル以前では、ここで「バッテリー充電の最適化」をオンまたはオフに切り替えられます。
すぐに100%まで充電したい場合は、「バッテリー充電の最適化」を一時的にオフにするか、ロック画面に表示される「最適化されたバッテリー充電」の通知を長押しして「今すぐ充電」をタップしましょう。
iPhone 15以降のモデルでは、「設定」>「バッテリー」>「充電」の順に進み、80~100%まで5%刻みで充電上限を選択できます。充電上限が100%の場合に、「バッテリー充電の最適化」が利用可能です。
この機能をオフにすると、バッテリーが消耗しやすくなり、寿命が縮む可能性があるとされています。
2. 本体温度が上昇している
iPhoneはバッテリー保護のために、本体の異常な温度上昇を検知すると、80%以上の充電を制限することがあります。高温になり過ぎると、充電自体が保留になる場合も。iPhoneが熱くなる原因としては、以下が考えられます。
・充電中に負荷の高いアプリを使用している(ゲームや動画視聴など)
・高温の環境(直射日光が当たる場所、真夏の車内など)で充電している
・急速充電により発熱が増大している
・ケースなどが放熱を妨げている
・バッテリー自体が劣化して発熱しやすくなっている
iPhoneが熱くなって充電が止まった場合の対処法としては、基本的には温度が下がるまで待つのが適切とされています。
・涼しい場所へ移動させる (直射日光を避ける)
・ケースなどのアクセサリを外す
・電源を落とす
・可能であれば充電中にiPhoneを使用しない
バッテリーは急激な温度変化に弱いため、冷蔵庫に入れたり保冷剤を当てたりして急に冷やすのは避けましょう。自然に熱が冷めるまで待つことが重要です。
そのほかの可能性
上記の2つの理由以外にも、充電ケーブルやアダプターの問題、充電ポートの汚れや接触不良、バッテリーの劣化、ソフトウェアの不具合、水没、基盤の故障といった原因が可能性として挙げられます。しかし、これらの多くは「100%まで充電されない」というよりは「充電自体ができない」という症状につながることが多いです。したがって、まずは上記の「バッテリー充電の最適化」の設定と、iPhoneが熱くなっていないかを確認してみてください。
上記の対処法を試しても問題が解決しない場合は、iPhone本体の故障の可能性も考えられるため、Appleサポートへの相談をおすすめします。
この記事の筆者:ばんか
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。