
「All About」ノートパソコンガイドの上倉賢が解説していきます。
(今回の質問)
普通に使っているだけなのに、ノートパソコンのファンがやたらうるさいです。原因は何でしょうか?
(回答)
以前はファンの音がしなかった操作をしているだけなのに、ノートパソコンの冷却ファンの音が常にうるさい場合、内部の冷却機構に問題が発生している場合があります。そのほか、自分が知らない間に裏で何らかの処理が動作していることも。原因を突き止めて対応するようにしましょう。
冷却ファンがうるさくなる原因とは
一般的にパソコンの内部には冷却ファンがあり、常に動いて本体を冷やしています。何かしらのサイトを表示している程度など負荷が低い場合、耳をすまさないと聞こえないくらいのファンの音が通常です。一方で、画像編集やゲームなど高負荷の処理をしたときのみ、ファンが高速で回転して発熱を冷やそうとします。こういった処理をしていないのにファンの音がうるさい場合は、気付かないうちに高負荷の処理が行われているか、冷却機構に問題が発生している場合があります。
高負荷の状態か判断するには?
自分のパソコンが高負荷の状態かどうかは、Windowsの場合はタスクマネージャーを開いて確認しましょう。CPUやGPUの使用率が高い場合、ファンが高速で回転します。使用率が高い場合、OSやセキュリティーソフトの正規の動作のこともあれば、マルウェア(コンピューターウイルス)による動作のこともあるので注意が必要です。何がマルウェアで何が正規の動作かは分かりにくいですが、プロセスの名前を検索すればある程度は分かります。何もしていないのに常に負荷の高いプロセスがある場合は、そのプロセスの名前などで検索してみましょう。調べてもよく分からないプロセスが常に動作しているような場合は、マルウェアの動作かもしれません。こういった場合はマルウェアの除去作業が必要になるので、セキュリティーの専門家などに相談しましょう。
また、使用率が高くなくても、部屋の温度が高い場合には高速で回転することがあります。このほか、バグなどでフリーズするようなときにファンの音がうるさくなることも考えられます。
冷却機構に問題が発生している場合も
負荷は高くないのにファンの音が大きくなっているような場合、冷却機構に何らかの問題が発生していることもあります。長期間パソコンを使用している場合によくあるのは、内部の冷却機構などにホコリがたまったことで冷却効率が下がり、ファンが常に高回転しているような状態です。このような場合は、内部の清掃などが必要ですが、ユーザーレベルでは通常できないので、メーカー修理扱いでのメンテナンスになります。他には、冷却機構自体が故障している場合も。このような内部に問題が発生している状態でもパソコンとしては使えますが、本来の性能は出せず、常にファンの音がうるさく、動作速度も遅くなります。なるべく早いタイミングでメーカーに修理などの相談をするようにしましょう。
この記事の筆者:上倉 賢
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。