フランスで「大谷翔平」がほぼ無名な理由。フランス人に知られる日本人、知られていない日本人

海外で活躍する日本人アスリートが増え、そのニュースを耳にする機会も多くなりました。では、フランスで有名な日本人といえば……? フランスに暮らす筆者がリアルな意見をお届けします。

フランス人がよく知る日本人アスリートとは? 

出典元: Leonard Zhukovsky / Shutterstock.com
画像出典:Leonard Zhukovsky / Shutterstock.com
フランスで広く知られている日本人アスリートと言えば、プロテニス選手の大坂なおみでしょう。彼女は試合での活躍はもちろん、企業のアンバサダーや広告などでも頻繁に登場しており、フランス国内でも知名度が高いです。また、大坂なおみの国際的な背景もフランス人にとって親しみやすい要素の1つになっています。

さらに、プロサッカー選手の本田圭佑、久保建英、プロボクサーの井上尚弥も知っている人が多いイメージです。加えてボルダリングの選手なら楢崎智亜、柔道の選手なら野村忠宏といったように、スポーツの種類によって認知度に違いが出るのもフランスの特徴でしょう。

アスリートの知名度はスポーツの人気度に比例

外国人アスリートの知名度は、国内におけるスポーツの人気度やメディア露出の多さによって変わります。フランスでも同じで、自国で人気の高いスポーツに関連する選手が特に有名になりやすい印象を受けました。

もちろん、フランスで誰もが知っている日本人と言えば『ドラゴンボール』の作者である鳥山明や、ジブリ映画監督の宮崎駿の名前が挙がります。その理由は、彼らの作品がフランスで社会現象になるほど大々的に報じられたからです。

大谷翔平を知らないフランスには驚きですが、そもそもは野球がフランスで報道されないという前提があるからかもしれません。逆もまたしかりで、フランスで誰もが知っている名前を挙げたとき、日本人が「誰?」と反応することもあるかもしれませんね。

この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
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