
「All About」ガイドで、企業の製品開発のお手伝いやPR支援なども行うコヤマタカヒロが解説します。
(今回の質問)
加湿機能付きのエアコンがあれば、加湿器っていらないんですか?
(回答)
エアコンの加湿器機能にはさまざまな条件があるため、しっかり加湿したいなら加湿器は別途用意しましょう。
エアコンの加湿機能の仕組み
近年、暖房、冷房、除湿に加えて加湿機能を搭載するエアコンが増えており、ダイキンの「無給水加湿」やパナソニックの「給水レス加湿」といった機能のことを指します。室外機に内蔵する加湿機構が、屋外の空気の中から水分だけを吸着して水に戻し、暖房の風などに含ませて室内に供給することで加湿する仕組みです。このため、一般的な加湿器と異なり、水タンクへの給水が不要。置き場所も取りません。「加湿」モードに設定したり、自動運転に設定することで、加湿機能が利用できます。
機能は外部環境に左右されてしまう
しかし、エアコンの加湿機能にはいくつかの制限があります。最も大きな制限が、外気温や湿度に機能が左右されてしまうこと。例えば加湿機能を搭載するエアコンの代表格であるダイキンの「うるるとさらら」シリーズや、パナソニックの「LX」シリーズはともに、外気温がマイナス10℃以下の場合や外気相対湿度が20%以下の場合、水を集められず加湿運転ができません。もう少し気温や湿度が高くて加湿機能が働いたとしても、十分に水分を集められなければ、室内の湿度を十分に上げることはできないのです。
また、リビングダイニングなどの広い部屋では、パワー不足になることもあります。エアコンの加湿機能だけでは、寒さが強いエリアや冬の夜など、最も加湿をしたいタイミングで十分ではない場合があるといえるでしょう。
このため、しっかりと加湿したい場合は、エアコンとは別に加湿器を用意した方がよいです。おすすめは、スチーム式とハイブリッド(温風気化)式の加湿器。その中でも、ダイニチの「HD-RXT」シリーズは静音性が高いうえ、メンテナンスも簡単と評判です。
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この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。