テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を計測する「REVISIO」は、2024年7月クールにおける民放キー局で放送されたバラエティ番組(レギュラー放送)の注目度ランキングを発表。このランキングは、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置して計測するもので、視聴率とは違う「視聴者がテレビに目線をどれだけ向けたか=注目度」が分かるデータとなりテレビ業界で注目されています。
そのランキングで、Snow Manの冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)が2位にランクイン。さらに、timeleszの菊池風磨さんが司会を務める『何か"オモシロいコト"ないの?』(フジテレビ系)が深夜番組ながら3位にランクインしました。しかも、菊池さんはレギュラー出演する『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)でも9位になるなど、視聴者から高い注目を受けていることが判明。『紅白歌合戦』への出場はなかったものの、STARTO社のタレントたちがテレビにおいて人気があることを証明するデータとなっています。
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そこで、今回は特に名前が多く挙がった菊池さんに注目して、バラエティ番組で見せる実力と魅力を解説したいと思います。
『何か"オモシロいコト"ないの?』で見せるコメント力と瞬発力
まず、今回のランキングで3位になった『何か"オモシロいコト"ないの?』を例に、菊池さんのバラエティ力を検証します。同番組は、菊池さんとシソンヌ・長谷川忍さんが司会を務める番組で、豪華俳優やタレントがゲストとして登場。そのゲストを笑わせるために、司会の2人が"やってみたらオモシロいコト"に挑戦するバラエティ番組です。
毎回、さまざまな企画を用意する番組ですが、菊池さんのトーク力と瞬発力が光っています。2024年7月29日の放送回では、お笑い芸人の狩野英孝さんとさまざまなバトルで対決。菊池さんが令和イケメン、狩野さんが平成イケメンとして対決するものでした。そもそも、現役トップアイドルの菊池さんが狩野さんとイケメン対決することに違和感のある企画ながら、菊池さんは抜群の対応力で笑いを連発。菊池さんは、彼女とイケメンな流れでキスをする空気に持って行くゲームや、罰ゲームのような試練の中でバージンロードをイケメンに歩けるかなど、体を張った企画に挑戦しました。
それぞれのゲームでは、嫌がりながらも全力で挑戦するというアイドルらしい定番のパフォーマンスを披露。そのうえで、狩野さんに負けず劣らずのリアクションをするという、バラエティ力の高さを見せました。
また、7月8日の放送回では、「恋愛の正解」を求める企画に挑戦。人生で一度も振られたことがない現役アイドルという設定で挑み、「彼女が年齢を10歳サバよんでいたら?」「彼女から整形するか意見を求められたら?」という難題の答えを導き出しました。この企画で菊池さんは、自分の設定を守りながら笑える回答を連発。他の参加者が現役セクシードクター、元サッカー日本代表・槙野智章さん、ロン毛のディレクターとくせ者ぞろいの中で、自分の個性をコメントでしっかりと出しています。
同番組で見せる菊池さんの魅力は、頭の回転の速さをベースとした対応力と、言葉選びのセンスがあるコメント力だと考えます。菊池さんといえば慶應義塾大学を卒業した秀才アイドルとして有名ですが、特にバラエティ番組で頭のよさを発揮しているように感じます。同番組では瞬発力が必要になる笑いに挑戦することが多く、その時々で気の利いたコメントを発する必要があります。そういった場面にて番組で使える発言をするのは芸人でも難しいところ。そんな局面でも、菊池さんはコメント力の高さでひょうひょうと正解を導き出していきます。
恋愛リアリティーショーの司会でも神コメント連発
その特性は司会を務める『キミとオオカミくんには騙されない』(ABEMA)でも発揮。この番組は恋愛リアリティショーですが、菊池さんは参加する若い男女の良き兄貴として出演しています。番組の構成上、参加者はさまざまな試練に立ち向かうのですが、菊池さんはVTRを見ながらそっと寄り添うような素晴らしいコメントを連発。9月29日に生放送された回では、衝撃的な内容で戸惑う現役女子高生メンバーに対して、「全員、そっと抱きしめたい、包みこみたい」と心からのコメントを出してSNSで大きな反響を呼びました。
場面に合わせたコメントを出せる頭の回転の速さと、しっかり周囲の人と心を通わせられる感受性の強さが菊池さんの魅力です。