「All About」インターネットサービスガイドの福田正人が解説します。
(今回の質問)
「Amazon整備済み」の中古パソコンを購入しようと思います。注意すべき点はありますか?
(回答)
整備済み品はAmazonによる基準をクリアした上で販売されていますが、それでも販売業者によって整備の品質にばらつきがあります。購入前に使用目的を明確にした上で、製品のスペックや業者のレビューを確認することが重要です。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「Amazon整備済み品」って何?
「Amazon整備済み品」とは、中古品、展示品、開封品などを、正常に機能するように検査、修理、クリーニング、テストした上で販売されるものです。Amazon整備済み品として出品される商品は、一定の販売実績がある認定出品者により、Amazonが定める品質基準による動作確認がなされています。整備済み品は「非常に良い」「良い」「可」のうちのいずれかのコンディションに分類されます。
また、これらの商品には最低180日の出品者保証が付いています。商品が正常に機能しない場合、購入から180日の期間中であれば、Amazon認定出品者が交換または返金を行います。
パソコンの用途や使用目的をはっきりさせてから購入しましょう
今回は中古のパソコン購入を検討されているということですが、そのパソコンを使ってリモートワークをするのか? 外出先で利用するのか? 自宅でネットサーフィンをするのか?といった、使用目的をはっきりさせておくことが大切です。例えば、整備品は80パーセント以上のバッテリー残量があることを基準としていますが、想定よりもバッテリーの減りが速いということがあり得ます。またそのような場合でも、バッテリーは消耗品であるため、保証の対象外となる可能性が高いです。そのため、出先での利用を主目的とする人にとって、整備品の購入はリスクがあります。また、そのパソコンで仕事をしたり、重要な情報を扱うという場合、整備品の不備により取り返しがつかない事態に遭遇する可能性があります。
逆に自宅で利用するだけという人であれば、この点は問題になりません。
そうした状況を考慮した上で、安く整備品を買うか、多少予算がかかっても新品を買うかを選択することをおすすめします。
Officeのライセンス違反品が販売されているケースも?
Amazonの整備済み品に関する基準はハードウエアに対するものであり、ソフトウエアに関する基準は明記されていません。つまり、購入してみたら付属のソフトウエアが正規品ではなくライセンス違反品だったというケースも考えられます。多くの有料ソフトウエアは、使用許諾契約書にインストール可能なパソコンの台数を明記しています。 そのソフトウエアをインストール可能な台数を超えてインストールした場合、ライセンス違反となります。ライセンス違反のOfficeは、ある日突然「ライセンス認証されていません」と表示され、使えなくなってしまうこともあります。
整備品は確かに新品よりも低価格ですが、その分こうしたリスクがあることを承知した上で購入することをおすすめします。ただ、他のフリマサイトで中古品を購入するよりも、保証の面で優れていることは確かです。
この記事の筆者:福田 正人
ソーシャルメディアやアプリを活用したインターネットサービスについてウェブ記事を執筆。また、海外ニュースの翻訳も行う。
ソーシャルメディアやアプリを活用したインターネットサービスについてウェブ記事を執筆。また、海外ニュースの翻訳も行う。