「助けてくださ~い!」“痛みの王様”尿路結石、2カ月連続で発症。絶叫しながらの救急搬送~手術まで

夏になると患者数が増えるという、尿管結石の恐ろしさ。2カ月にわたり、結石と闘った筆者の体験談をつづります。(サムネイル画像出典:筆者の夫が撮影)

突然ですが皆さん、水分摂取はできていますか? 極端に水分摂取量が少ない筆者。朝起きてから夕方まで100ミリリットルも飲まない日もありました。なぜか、ジュースでもお茶でも水でも、とにかく“水分を取る”ことそのものが極端に苦手なのです。そんな筆者、病魔は前触れもなくやってきました。

「三大激痛の病気、何か知ってる?」

画像:筆者の夫撮影。術後の様子だが、なぜこんなに腹部が膨らんでいるのだろう
画像は2度目の手術後を夫が撮影。胸部が異常に膨らんでいる。なぜ?

4月上旬のとある夜。筆者は仲の良い女性から電話を受けました。生粋のお嬢さまなこの女性を、「おひいさま」と筆者は呼んでいますが、電話の内容は「三大激痛の病気、何か知ってる?」というもの。おひいさまが言うには、「心筋梗塞、脳梗塞、尿路結石(※諸説あり)」だそうで、いずれもかかったことがない筆者は、「そうなんやー」と他人事丸出しな生返事をしていました。ただその時、ちょっと左の腰が痛くて無意識に左手を腰部に当てたのです。
 

30分後、腰が痛い……。座って会話ができなくなり、横になることに。1時間後、痛みは腹部~腰背部のあちこちに広がり、相づちを打つのが精いっぱい! 経験したことがない激痛に襲われ、大量の脂汗をかいて悶え苦しむ始末。電話を切ってすぐ夫にSOSを求めると、「どうしたい?」と、冷静に返されました。「だから、考えられないほど痛いんだってば!」と言いたいのに、痛すぎて話せません。少し痛みが引いたタイミングでトイレへ向かい、便座に座った瞬間、これまでの比ではない痛みに大絶叫。この時は腹部全体ではなく左の腰背部に痛みが集約され、床に倒れ込み七転八倒です。そんな筆者を見て、「これはもうダメだ」と、夫が救急車を呼びました。時刻は23時半前後だったと思います。

痛みの正体、それは「尿管結石」

搬送先がなかなか決まらず、隣の市にある基幹病院に搬送されたのは日付をまたいだ午前1時頃。エコー検査を受けた後、医師から「心筋梗塞ではなさそうなので、座薬打ちますね!」と言われ、たった1本の座薬を打っただけで魔法のようにあの猛烈な痛みが消えたのです。医師から告げられた病名は、「尿路結石」の中でも最も痛い、尿管に結石が詰まる「尿管結石」。なるほど。痛みの王様と言われるだけはあります。しかし、おひいさまの電話内容がまさかこんな形で伏線回収されるなんて。
 

「4ミリと小さなサイズなので、1週間ほどで自然排出されると思います。1日に2リットルくらい、お水をたくさん飲んでください」と医師に言われ、その日は帰宅。その後、2~3週間ほど何も起きず、日常生活を送っていた筆者ですが……。

自然排出されたのでは? あの痛みがまた、やってきた

4月下旬の週末、またも腰背部に痛みが。時間経過とともに増していく痛み。「間違いない」と、今度は自身で受け入れ先の救急病院を探し、夫に連れられ向かうことに。しかし、おかしい。到着してすぐに座薬を打ってもらったのに、効かない! 検査の結果、やはり「尿管結石」。しかも4月上旬の結石がほぼ動いておらず、「自然排出されていなかったみたい」と残念なコメントを医師から受けました。さらに、腎盂(じんう)腎炎の併発も指摘され、それ故に座薬の効きが悪いのかも……と。座薬と鎮痛剤で痛みをしのぐしかないそうで、薬を処方してもらい自宅へ戻りました。しかし、30分ごとに押し寄せる痛みの波! 人生で最もつらい夜だったと言っても過言ではなく、もうろうとしながら夫に、「助けてくださ~い」「座薬打って~!」と叫びながら、明け方までの約7時間を耐え忍びました。
 

痛みが引いた後日、主治医の元を訪れてCT検査を受けたところ、4ミリはすでに膀胱に落ちたことが判明。「だから痛みも緩和されたのか!」と数日振りに笑顔になった筆者に、神妙な面持ちで「育ってるねぇ」という主治医。「はい?」と聞き返すと、「左の腎臓に6ミリがいるんだよね。これ出てきたら、相当痛いね」と。再発率が高いといわれる尿管結石ですが、「そんなすぐ出てこないと思うので、少し考えます」と楽観的に返答した筆者。まさか、2週間後にその「6ミリ」が出てくるなんて、みじんも思わなかったのでした。

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「Hello Again」結石の魔の手、再び……
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