芸能リポーター武藤まき子さん急死、原因となった虚血性心不全とは

人気の芸能リポーターで、おまきさんの愛称で親しまれた武藤まき子さんが虚血性心不全のため亡くなっていたことが6日、分かった。71歳だった。

人気の芸能リポーターで、おまきさんの愛称で親しまれた武藤まき子さんが虚血性心不全のため亡くなっていたことが6日、分かった。71歳だった。虚血性心不全といえば、タレントの前田健さんが同じ病名で亡くなったことも記憶に新しいが、いったいどのような病気なのだろうか。心臓病に詳しい医学博士の米田正始氏がAll Aboutの「心臓突然死の原因・メカニズム」「前田健さん急死…死因と言われる虚血性心不全とは」で次のように解説している。

 

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虚血性心不全とはどのような病気?

突然死とは、ある日突然症状が出て、24時間以内に死亡してしまうこと。米田氏によると、突然死の6割以上の多くを占めるのは心臓が原因となる「心臓突然死」で、その心臓突然死の原因の大半が、虚血性心疾患だという。虚血性心不全とは狭心症または心筋梗塞のため心臓の調子が悪くなり、さまざまな支障が出ている状態。狭心症や心筋梗塞などの、心臓に血液を送る冠動脈が詰まる疾患だという。

 

虚血性心不全の原因と予防法は?

米田氏によると、まず虚血を予防することが第一。つまり心筋梗塞はもちろん、狭心症を起こさないこと、それには冠動脈の動脈硬化を起こさないことだという。

 

「5大リスクファクターとして知られているのは喫煙、心筋梗塞の家族歴、糖尿病、脂質異常症、高血圧です。喫煙についてはもちろん禁煙を、家族歴はいかんともしがたいことですが糖尿病や脂質異常症、高血圧は適切な食事運動療法やお薬などでかなり調整できます。それ以外のリスクファクターとして、慢性腎不全血液透析、肥満、ストレス、競争的で過剰に活動的なタイプを指す「A型性格」(心理用語であり血液型とは関連がありません)、その他が挙げられます。それぞれ平素の健康管理や定期検診あるいはきちんと治療を受けることで大事に至らずにすむ確率がうんと上がります」

 

注意したい症状は?

米田氏によると、胸がしめ付けられるような症状が5分以上続くときには要注意だという。

 

「しめつけられる痛みもさまざまなタイプがありますし、体を動かすときにおこるものや夜や明け方の安静時に起こる危険なタイプもあります。心筋梗塞の発作は朝方にピークがあることが知られています。なお症状は胸以外に頚や腕に出たり、ときには上腹部にでることさえあります。仕事中や歩行中、安静時、トイレ、就眠中などに突然倒れて失神し、意識がなくなることもあり危険です」

 

忙しくストレスの多い中で食生活も乱れがち、運動も不足しがち、しかし甘いものなどが豊富にあり肥満になりやすい現代人は虚血性心不全の予備軍と言えるので、平素の健康管理と定期検診などを心がけてほしいと米田氏はアドバイスしている。

 

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