いまやスマホは海外旅行にも欠かせないアイテム。海外で使うには、レンタルWi-Fi、SIMカード、eSIMなどを準備する必要があります。
一体どれがよいのでしょうか? 「All About」旅行ガイドの古屋江美子が回答します。
(今回の質問)
海外旅行に行くなら、「レンタルWi-Fi」「SIMカード」「eSIM」どれを使うべき?
(回答)
eSIM対応のスマホであれば、eSIMが安価で便利です。大容量・複数端末を使う予定があるなら、レンタルWi-Fiがおすすめ。ただし、各携帯会社の海外利用向けサービスとも比較して決めることをおすすめします。
以下でそれぞれのメリットやデメリットを詳しく解説します。
「eSIM」は価格も安価で紛失の心配もなし!
eSIMは物理的なSIMカードを使わず、デジタルでSIM情報をダウンロードして利用します。eSIM対応スマホを使っている人には、こちらが便利でおすすめ。メリットは紛失の恐れがなく、価格も比較的安価なこと。デメリットは初期設定を自分で行う必要があることと、対応機種以外では使えないことです。なお、iPhoneの場合、iPhone XS、XS Max、XR以降であれば、eSIMに対応しています。Android端末でも多くの最新機種がeSIMに対応。eSIMはAmazonなどで購入したり、Airaloのようなアプリを使ったりして設定できます。なお、Airaloは多くの国と地域をカバーしていますが、一部の国(例えば韓国)では料金が高めになる場合があるので注意が必要です。
eSIM非対応スマホの人は「SIMカード」がおすすめ
物理的なSIMカードは、eSIM非対応の古いスマホを使っている人に向いています。メリットはeSIM同様、価格が比較的安価なこと。現地の空港や観光地で購入でき、ショップの人に設定までしてもらえることもあります(※設定してもらえないこともあるので不安な場合は購入前に確認を)。デメリットは入れ替えた日本のSIMカードを紛失しないよう注意が必要なこと。また、古い端末ではSIMロック解除が必要な場合があることです。
複数端末で大量データを使用する人には「レンタルWi-Fi」
Wi-Fiルーターをレンタルして使うサービスもあります。大容量のデータプランにお得感があるのがメリット。家族や友達との共同利用、動画視聴やパソコン利用など複数端末で大量データ使用する予定がある人に向いています。ちなみにスマホのテザリングでも複数端末を使えますが、バッテリーの消耗が早くなったり、通信速度が低下したりする可能性があります。一方でデメリットとしては、かさばることやWi-Fiルーター本体の充電が必要なこと。また、データ使用量が少ない場合は割高になってしまいがちな点が挙げられます。
携帯電話会社の「海外利用向けサービス」を使うのも一案
自身で契約している携帯電話会社の「海外利用向けサービス」も選択肢の1つです。例えば、NTTドコモの「ahamo」では海外でも20GBまでのデータ通信が可能。楽天モバイルは一部の国と地域で2GBまでのデータ通信が無料で、ソフトバンクの「アメリカ放題」はアメリカ滞在中に追加料金なしで利用できます。海外データローミングサービスもあります。KDDIの「au海外放題」は事前予約をすれば24時間800円または1000円で利用可能。NTTドコモの「世界そのままギガ」は1時間200円から利用でき、24時間980円、7日間で5280円などの料金設定です。ソフトバンクの「海外あんしん定額」は24時間3GBで980円からとなっており、いずれも旅行期間が短ければそこまで高額にはなりません。
まとめると、海外旅行先でのデータ通信は、旅行先や期間、自分の契約しているキャリアなどを総合的に考えて判断するのがよいでしょう。なお、携帯電話会社のサービスは変更されることもあるので、旅行前には最新情報を確認することをおすすめします。
この記事の筆者:古屋 江美子
旅行やグルメを中心にWebや雑誌などさまざまな媒体で活躍。これまでに訪れた国は約40ヶ国。出産後は育児ジャンルにも活動の場を広げ、出身地である山梨県の「やまなし大使」としてもさまざまな情報を発信中。現在は神奈川県在住。
旅行やグルメを中心にWebや雑誌などさまざまな媒体で活躍。これまでに訪れた国は約40ヶ国。出産後は育児ジャンルにも活動の場を広げ、出身地である山梨県の「やまなし大使」としてもさまざまな情報を発信中。現在は神奈川県在住。